USCPAのフィリピンライフ
海外転勤予定の奥様へ

【駐妻注目!】海外駐在員の奥様の現地での過ごし方(私の知り合いの駐妻が実際にやっていること紹介します!)

夫が海外転勤になった場合、奥様も確実に巻き込まれます。夫の海外転勤に帯同することになったらもはや他人ごとではありません。しかも夫の海外転勤生活が成功するかどうかは奥様の肩に掛かっているといっても過言ではありません。夫が志半ばにして日本へ帰国する原因に奥様が海外生活に耐えられなくなったからということもよく聞きます。

折角の海外生活ですからより充実した生活にして頂きたく、私がフィリピンで見てきた夫の海外転勤に帯同した様々な奥様(こちらでは駐在員の妻ということで、駐妻(ちゅうづま)と呼んでいます)の生活の様子について紹介したいと思います。

ご自身の生活スタイルや志向に合わせて参考にしてみてください!

筆者紹介
初めての海外転勤
フィリピン在住
USCPA(米国公認会計士)として会計事務所に5年以上勤務中(現在進行中)

駐妻って現地では何をして過ごしているのか?

夫は昼間は仕事、夜は飲み会、土日はゴルフ。

これが駐在員の典型的な日常です。まあ日本にいても海外にいても基本的に男はやることは変わりませんね。単純です。私も御多分に漏れずこれと似たような生活です、はい、すみません💦。

夫は会社命令で駐在しているわけですから、ある意味当然というか日本にいた時以上に仕事を中心に生活が回ります。駐在員は仕事での関係が濃くなるためか、営業活動に一環なのか、はたまた友達作りなのか、要因は様々ですが駐在員同士は結構助け合って生きています。私もその助け合いの中で生きてきたうちの一人で、私はフィリピンに駐在していますが、最初にフィリピンに来た時は右も左もわからず、私より前に赴任していた別の会社の駐在員の方々に色々とご指導頂いたものです。スーパーはどこがいいとか、レストランはここがおいしいとか、日本食はあそこだとか、会食ならこことここ、とか。何も分からない私に土日も車で連れ出してくれて色々と生活ノウハウを教えてもらいました。本当にありがたかったです。

このように夫は仕事の接点から様々な方に会うチャンスがあり、その方たちから色々な支援を受けることができるのです。なぜこれができるかと言えば、その方々も前の駐在員の方に教えてもらったからです。つまり駐在員は運命を共にしている仲間という意識が強く、教えてもらったことを新しい駐在員に教えるというある意味伝統があるようです。素晴らしい文化ですね、日本人でよかった。

ところが、その夫に帯同した駐妻はどうでしょうか。

私が住んでいるフィリピンでは、あまり奥様が帯同しているケースは少ないように思います。

その理由は様々なようですが、私の周りの人に聞くと、

フィリピン=治安が不安だから絶対住みたくない!
英語ができないから無理!
日本での仕事を辞めたくないから一緒に行かない!
一度は住んでみたけど、肌に合わないから夫を残して日本に帰った!

とまあ人それぞれ色々事情があるようです。

それでも現地に帯同して一緒に生活を支え続けている駐妻ももちろんいます。本当にすごいですね。私の妻もそうですので頭が上がりません。

そんな数少ない(と思われる)駐妻を見た時、3パターンの生活をしているようでした。

パターン1:趣味に生きる
パターン2:仕事に生きる
パターン3:主婦業に専念

それぞれについて私の視点を交えながら解説します。

【駐妻パターン1】趣味にのめり込む→友達作り→稼ぐ!

このケースは私の同業で働いている方の奥様の例です。年齢も30代半ばということで私と同世代です。

この方は夫が海外転勤でフィリピンに赴任すると聞いた瞬間、茫然としたそうです。

フィリピンってどこ?

こんな感じだったそうです。

仕方なくフィリピンに赴任する夫に帯同してきましたが、最初はやることがなく、とても退屈していたようです。

しかし、奥様には趣味があり、それがネイルアート、だったそうです。

これを暇つぶしに自宅でやっていたところ、どこからか別の駐妻が話を聞きつけて、「私にもネイルやってもらえますか?」ということで、その方にネイルをやったところとても喜ばれたそうです。そこからお友達の関係ができ、口コミが口コミを呼び、大きなサークルのようになってお友達がたくさんできたそうです。

そのうち少しお金を取るようにもなった(と聞いた気がします)とのことで、趣味を兼ねたビジネスとなり、とても充実したフィリピン生活になったようでした。もちろん大々的に大きなビジネスにするというわけにはいきませんけど、お金儲けというよりは話し相手ができるか友達ができるということの方が奥様にはメリットだったのでしょう。

フィリピンにくれば中々ネイルに詳しい人もいないでしょう。そんな中で日本人にネイルをやってもらえると聞いたら駐妻としてはぜひ私もやって!ってなるんじゃないでしょうか。もちろんネイルを受ける駐妻だって同じ駐妻ですから夫がいない昼間は寂しいものです。ですからお互いいい友達関係になれるわけです。駐妻同士も助け合い、ですね。

この結果、夫は毎日仕事に精を出すことができ、私と飲み会やゴルフにも付き合えるってわけでした。

まさに趣味を生かして友達作りができて、海外生活を乗り越えられたケースだと思います。

日本では人口が多い趣味でも、ひとたび海外に出れば周りに誰もできないという趣味はたくさんあると思います。何か趣味がおありの駐妻はぜひその趣味=得意技を媒介に友達を作ってください!そこから自然と輪が広がっていきますよ。

【駐妻パターン2】仕事に没頭する→夫より仕事重視→帰国したくない!

国によっては駐妻に労働するためのビザが下りないケースもありますので現地のルールをよく確認して頂きたいですが、私のお客様の奥様は仕事に没頭することで海外生活をエンジョイされています。

海外に来るとよく分かりますが、日本という国はとても特殊な国だと感じます。先読みして行動しないといけないとか何でも計画を立てるとか常に情報を発信するとか、日本では当たり前なことかもしれませんが海外では当たり前ではないようです。

しかし海外に出て行った日本企業は、海外であっても日本にいた時と同じ行動を求めます。

この日本での動き方を現地の人に同じようにやってもらうのは実はとても難しいのです。そこで日本企業はどうしても日本と同じ仕事のやり方ができる人=日本人を採用したいと考えているのです。

しかし、日本にいた時ほど日本人が多くいるわけではないため、日本人の採用は取り合いになります。

つまり、日本で普通にOLとしてそつなくこなせている方であれば、海外ではそれが希少価値となって引っ張りだこになるのです。ですから日本にいた頃と同じ仕事のやり方ができるというだけで周りから信頼され、大きな仕事を任せられることにもなります。このようにして日本では普通のOLだった方でも海外ではある部門一つを丸ごと任されたり、多くの現地の方の部下を持ったりと日本では考えられないような大きな仕事ができる可能性もあるのです。

私の知り合いでもこのような人がおり、今ではフィリピンの主のような存在で、みんなから頼りにされている駐妻がいるのです。

元々は夫のフィリピン駐在がきっかけで帯同してきたようですが、今では夫より名前が通ってるんじゃないかと思うくらいです。

このように日本では普通のOLだった方でも、海外にくればライバルが少ないために大きな仕事を行うチャンスに巡り合える可能性が高いです。しかも、よほどのことがない限り代わりになる人材も簡単には見つかりませんので、長くじっくり仕事に取り組むこともできます。

海外でも仕事がしたい!という方はぜひチャレンジしてみてくださいね。

【駐妻パターン3】主婦業に専念→夫の仕事の成績が急上昇!→給料上がって全員ハッピー!

私は夫と子供のために生きます!

趣味に生きる、仕事に精を出す、を紹介しましたが、こんな駐妻もいます。

私が海外に行くのは夫を支えるため。とことん夫を支えます!

なんて素晴らしい奥様なんでしょう。こんな奥様を持つ夫は奥様に頭が上がりませんね。

もちろん主婦業に専念する駐妻もいます。夫としては一番有難いです。でも気を付けてほしいことがあります。それは外部との接点をある程度は持つようにすること、です。

主婦業に専念される駐妻はあまり外出しません。1日中家の中で過ごすことが多いようです。小さなお子様がいるというケースもあります。

ちょっと散歩にと思っても家の外は外国です(家の中も外国ですけど)。知らない人が行き交い、知らない言語で会話している。そう思うと少し億劫になって段々外出する機会が減っていきます。そうなればもっと外部との接触の機会が減ります。そうすると自問自答が始まってしまいます。

私はなにしてるんだろう?
私はなんでここにいるんだろう?
私には別の人生があるんじゃないのか?
私は海外の生活には向いてないんじゃないか?
みそ汁飲みたいなあ・・・

こういう思考になると危険です。

段々海外生活が嫌になってきます

すると日本にいた頃の様々な思い出が美化され、日本を恋しく思うようになります。

こうなるともう止まりません。

日本へ帰りたい・・・

こうして夫を残して日本へ帰国してしまう駐妻がいます。

私はこれを悪いと言っているわけではありません。それぞれの人の人生ですから良いも悪いもありません。

ただ、折角海外生活をすると気持ちを固めて海外に来たのだから、できれば「海外生活はよかった!」と思ってもらいたいのです。日本へ帰るのが名残惜しい、くらいの感じで帰任してもらうのがベストですね。

このために最後に紹介したいのが、「外部との接点を持つ機会を増やす!」ということです。

そのためには、言葉の壁をクリアする必要があります。クリアする定義は私流に言えば、「言葉に対する自信を持つ!」ということです。

【海外転勤者からのアドバイス】海外渡航前に英語力を高めておこう

言葉に対する自信=自分の言語能力で十分なんだ、というある意味の諦めでもあります。

諦めというと何となく後ろ向きな言葉に聞こえるかもしれませんが、ここでは決して悪い意味ではありません。

というのも、言語というのはあくまでコミュニケーションの道具であり、完璧を極めようと思っても絶対に無理だからです。

そもそも完璧とは具体的にどういう状態なのでしょうか。

英語ができない人からすれば、なんだかペラペラ英語で会話してる人を見るだけで、「あの人は英語が完璧だ」と思うかもしれませんが、本当は「それってどういう意味ですか?」とか「もう一回言ってください」とかそういうことを発しているだけかもしれないのです。

言葉を仕事にしている通訳者や翻訳者ですら仕事を請け負う度に辞書と格闘しながらひたすら勉強しています。

言葉のプロであってもまだ勉強しているわけですから、言葉をツールとしてしか考えていない人がその言葉を完璧にするのは絶対に無理ですし、そんなことやる必要もありません。目指す必要もありません。

では何もしないでいいのかというとそういうわけでもないのです。

ではどこまでやればいいのか。

それが、自分が「これでいいんだ!」と思うくらいまで、ということなのです。

つまり、ゴールは自分が決めるものであり、自分の言語力に自信が持てたらそこで完了です。

あとは勉強したければそのまま続ければいいし、休みたいなら休めばいいのです。

この諦めに伴う自信さえ付けられれば、言葉に対する恐怖は相当和らぎます。

だからまずは言葉についてはこの領域を目指しましょう。

外に出る、街に出る、人と会うことから遠ざからないために英語力を高めておくということです。

これは海外転勤前に準備できますから、ぜひ実行して自信を付けてから海外へ飛び立ってください!

オススメのサービスはこちらを参考にしてください。

【初めての海外赴任者必見!】英語力上達!キーワード別サービス比較表

まとめ:渡航前に英語力強化!渡航後は様子を見ながら無理せず自分のパターンで!

駐妻と言えども千差万別です。折角の海外生活ですから、ぜひご自身の人生に実りのあるものにして頂きたいと思います。

そのためにも海外渡航前の準備がカギです。ここである程度自信を付けておけばスタートダッシュは成功です。言葉の不安についてはお金で解決できることですからぜひ一つでも不安要素はなくしてから渡航してください。応援しています!

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【初めての海外転勤で不安!】海外赴任までに身に付けるべき英語力を解説【転勤辞令発布~転勤当日まで】

ABOUT ME
ようちゃん
こんにちは! 本ブログの運営をしているようちゃんです。 学生時代は部活(水泳部)とバイトに明け暮れ、勉強はほったらかし。大学4年生の時に就活しながら1年生と授業を受ける講義もあり、リクルートスーツを身にまとったおっさんは新入生に白い目で見られながらもなんとか卒業にこぎつけた。 英語が好きだったこともあり、将来はなんとなく海外で働いてみたいなあとぼんやり思っていました。 そこで、大手総合商社を中心に、海外駐在できたり、世界を飛び回れる仕事をやらせてもらえそうな会社を選んではひたすら受けまくりました。 運よく海外に拠点を広げ続けている上場企業の商社に入社できました。 入社前の先輩社員との懇談会で台湾やイギリスなどに駐在経験があった社員から海外駐在時の話を聞くことができ、自分も同じようなキャリアを描けるのかもと社会人人生を楽しみにしていました。 しかし、配属先は経理部に。経理なんてなにをする部署なのかもわかっていませんでした。一体いつになったら海外に行けるのか。そんな不安とともに社会人生がスタートしました。 結局新卒から10年ほど上場企業の正社員として経理部で働きました。その間に紆余曲折がありながらもUSCPA(米国公認会計士)のライセンスを取得。 当時の後輩がインドに赴任したことをきっかけにバックオフィス周りの指導やサポートを行っていました。その後輩は営業経験しかないのに、インド法人を丸ごと任されてしまい、営業以外の仕事をどうしたらいいのか困っていました。私は営業はできませんが、経理を中心とした事務系の仕事はある程度アドバイスできました。当時としては大したサポートにはなっていなかったとは思いますが、それでもとても感謝されました。 そこで思いました。 海外に出ている日本人は同じように困っているに違いない。それなら今の会社だけでなく、たくさんの会社をサポートできるかもしれない。 このインドに放り込まれた後輩をサポートしたことがきっかけで、自分の人生設計を見直した結果、上場企業の正社員という安定した地位を捨て、2015年に突然フィリピンに移住し、海外コンサルタントとして働き始めました。給料が日本にいた時の3分の1近くになって嫁に怒られ、嫁ブロックにあいながらも何とか凌いでいます。 私の予想通り、海外に出た日本人の駐在員は困っていました。 そこで海外コンサルタントの出番です。 日本の常識は海外ではなかなか通じません。 とは言っても、日本のやり方でビジネスを進めていく必要がある場面もたくさんあります。 だからこそ海外コンサルタントは必要なのですが、少子化のせいなのか、若者の海外離れのせいなのか、海外コンサルタントは圧倒的に足りません。 あなたのサポートを待っている企業が必ずあるはずです。 本ブログを通じて、少しでも海外コンサルタントに興味を持ってもらい、海外コンサルタントの世界に参加してくれる仲間が増えてくれれば、駐在している国はもちろん、日本も元気を取り戻してくれることと確信しています。 ぜひ仲間になりましょう!