USCPAのフィリピンライフ
移住

海外での生活を体験してみたい!フィリピンの移住を検討している方へ肌感覚のお話をお届けします。

日本での生活に疲れた。海外でのんびり悠々自適に生活したい。一回海外で生活してみたい。海外での生活を体験してみたいけど、日本から近いところで、かつあたたかいところがいい。そういった方!ぜひフィリピンを検討してみてください。意外と甘くないですけどうまくいけば楽しい海外生活が送れるかもしれません。私のフィリピン生活の実体験を紹介しますので参考にしてみてください。

フィリピンはどこにあるのか?

突然フィリピンに移住してみたら?と言われても困りますよね。フィリピンは日本から飛行機で4時間くらい南西に行ったところにあります。フィリピンはマニラというところが首都ですが、フィリピンは日本のように島国で、しかも7,000以上の島があります。マニラがある島がルソン島という大きな島で、マニラ地区で話されている言語をタガログ語といい、これがフィリピンの共通言語となっています。面白いのは、島の数がこれだけあるので言語の数もとても多いんです。同じルソン島の中でも車で2時間くらい北に行けばタガログ語ではなくなるところです。タガログ語が共通語となっているので、皆さんタガログ語を話すことはできますが、普段は別の言語を話しているんですね。もちろん北の方とは言えタガログ語を話す地域もありますので、結構複雑です。ちなみに、日本での東京弁と大阪弁の違い程ではなく、全く会話が通じないほどに違うんです。私としてはこれを「方言」という形でまとめるのは如何なものかなあといつも思いますが、その話題はまた別の機会で書いてみたいと思います。

日本から飛行機で4時間、その他アジアへも4時間程度で行けます!

こう考えると日本から近いですよね。東南アジアの入り口といった感じで、周りの国にも行きやすいんです。そんな私は今の会社は東南アジアに子会社がたくさんありますので、子会社のマネジメント層と各国で定期的に(勝手に)会議を開催しています。例えば、来月はベトナムのハノイに集まって打ち合わせしたり、ハノイの経済発展状況やハノイの文化等を肌で感じるような経験を積みに行っています。普段駐在している人が案内役なので観光客が行かないところにも行けたりします。こんな感じで3ヶ月ごとに、タイのバンコク、マレーシアのクアラルンプール、インドネシアのジャカルタなど色々なところを訪問していますが、どこもフィリピンから2~4時間くらいなのでとても行きやすいんです。逆にフィリピンがホスト国になることもありますのでその場合は皆さんを私がおもてなしする側になります。もし日本が恋しくなった場合はすぐに航空券を予約し、飛行機に飛び乗れば3時間半(フィリピンから日本へは早いです)で日本に到着です。これがヨーロッパとかアメリカだとそうもいきませんよね。そういう意味ではとてもナイスな位置にあるのがフィリピンと思います。

フィリピンは安全なのか?

これも気になりますよね。住んでいる感覚からすると、日本で報道されているほど治安は悪くない。しかし、場所によって大きく違うので、比較的安全なところ、危険なところ、絶対足を踏み入れてはいけないところの区別を知っておく必要がある、といった感じになります。

詳細は別の記事を参考にしてもらえたらと思います。

フィリピンのどこに住めばいいのか?

これもよく質問を受けます。住む場所はフィリピンに住む目的によります。

私の考えでは、仕事をすることを目的にフィリピンに移住するのであれば、日本人の場合はできるだけ仕事場に近いところに住む方がいいと思っています。

私はマニラに住んでいるのでマニラの話をします。マニラに住んでいる日本人は、仕事場がマニラ近辺か南の工場地帯の場合がほとんどです。マニラには、IT関連や不動産などのサービス業が多くあり、それらの業種に勤めている方が多いのでそういう方たちはマニラに住むことになります。というのも、フィリピンでは日本人が手軽に利用できるような公共交通機関がありません。ほぼフィリピン人の方向けのサービスなので、外国人が乗っているのをほとんど見たことがありません。

私の妻はフィリピン人なので、私自身はたまに公共交通機関を利用しますが、自分一人では絶対に利用しません。利用の仕方がよく分からないというのが主な理由ですが、それと同じくらいに外国人が利用することに危険を感じるからです。実際に危険な目にあったことはありませんが、そのような気配を感じるのでその時点で心地よくないです。ちなみに、フィリピンには時刻表はありません。来た乗り物に乗る、そんな感じです(笑)。いつ来るかは定かではありません。10分で来ることもあれば2時間待つこともあります。日本人はきっと待つことに対しては我慢できると思うのですが、なによりいつ到着するかの予想が立てられないのでそれが一番のストレスです。こういった理由から時刻表を設ける意味を見失い、結果的に時刻表がなくなったのかもしれないといつも感じます。確かにこうなっては時刻表は意味ないです。

このような観点から、日本人を含む外国人は、マニラに仕事場があるのであればマニラに住んで、徒歩で通うかタクシーを利用することになります。タクシーも流しのタクシーは危険なので、グラブなどの配車アプリを使うようにした方がいいでしょう。

ちなみに、私は仕事場を基準に住居を選びましたので、職場と自宅は徒歩5分です。

逆にマニラから南のラグナ州やバタンガス州に会社がある方はどうしているかと言えば、多くの方はマニラに住み、社用車で会社に通っています。マニラからラグナ州までは約1時間、バタンガス州までは約2時間かかりますので車がなければ通えません。

それであればもっと会社の近くに住めばいいのではと思うと思いますが、ラグナ州やバタンガス州には外国人向けの住居があまり揃っていないのでとても住みにくいというのと、多くの日本人がマニラに住んでいますのでマニラにいないと情報収集機会が減ってしまうということで皆さんマニラに住んでいるようです。会社からの指示でマニラを指定されている人もいるかもしれません。

ただ、個人的にはラグナ州やバタンガス州も悪くない気はします。田舎ですがのどかなところでマニラとは全く違う雰囲気です。確かに住む場所は相当限定されますが、マニラに比べれば人も少なく、アットホームな印象を受けます。物価もマニラに比べれば安いですので、人によってはマニラからラグナ州やバタンガス州に引っ越す方もいます。

マニラの混雑は嫌、でも田舎ぐらいも嫌、という方も一定数いらっしゃいます。そういう方は、マニラとラグナ州/バタンガス州の真ん中にあるアラバンという地域に住んでいます。まだまだ発展途上ではあるものの、キレイに整備されている部分も多く、日本人にも住みやすいと思います。マニラに比べれば人も少ないです。一見の価値ありですね。

フィリピンの物価は安いのか?

フィリピン=物価が安い。そういうイメージをお持ちの方も多いかもしれません。

フィリピンの物価は日本よりも高い

これが私のフィリピンの物価に対するイメージです。

日本ではランチタイムにワンコインで定食が食べられたりしますね。しかも結構なボリュームとそれなりの質です。同じものをフィリピンで求めると、700円~800円くらいです。場所によってはもっと高いかもしれません。

家賃も高いです。私は今2DKのマンションに住んでいますが、家賃は9万円くらいです。日本に住んでいた頃は、埼玉県に住んでいましたがそこでは2LDKで駐車場付きで9万円でした。フィリピンではワンルームであれば7万円くらいです。一般的な日本人の駐在員が住んでいるマンションは140,000円~300,000円くらいのところに住んでいます。値段は高いですが広さは2DKか2LDKです。フィリピンには日本のように3LDKや100平米を超える物件はほとんどありません。基本的に単身者用に設計されているのでファミリー向けではないんですね。フィリピンの一般的な給料は2万5,000円くらいですからやはり高いですね。

フィリピンは物価も高いが税金も高い!

意外かもしれませんが、フィリピンは税金が高いです。法人税も高いですが、日本で言うところの消費税(フィリピンでは付加価値税と言います)が12%、給料にかかる所得税は32%です。所得税は累進課税なので給料の額が高くなるほど税金も高くなります。フィリピンの累進課税テーブルはフィリピン人の給与水準に合わせて作られていますから、日本人の給与水準ですと概ね32%になってしまいます。一部の日本人駐在員で大手の会社にお勤めの方は35%になっている場合もあります。

単純計算ですが、20万円の給料の方は、銀行口座には14万円が入金されます。そして、ここから家賃の7万円を差し引くと残りは7万円。ここから、電気代、水道代、電話代、インターネット代、交通費、接待交際費、食費を差し引くと・・・結構生活的には余裕がないことが分かると思います。

そして、それぞれの経費も意外と高いんです。

生活コストは高い!

物価、家賃、税金については上述の通りですが、その他生活コストも結構高いです。

電気代

これはかなりネックです。私の電気代は毎月平均して12,000円~14,000円くらいです。お正月など1週間以上家を空ける時でも10,000円くらいはしますからやはり高いですね。

フィリピンは原発がないため電気の生産コストが高い上に、送電中のロストが大きくまた盗電もあるので、より多くの電力を生産しなければならず、それらのコストが全て支払者に請求されるのです。

高額な電気代はフィリピンへの進出企業にも重大な影響を与えており、家賃と並んでフィリピン進出の大きなボトルネックになっています。

水道代

こちらは電気代と比較するととても安いです。月額数百円ですね。水代が安いのは助かります。

交通費

こちらも日本と比べたら安いです。ただ、外国人が気軽に使える乗り物が少ないのが現状です。ジプニーという短距離専用の乗り合いガスがありますが、こちらは1回20円くらいです。バスは100円くらい。2時間コースの長距離ですと300円くらいです。ただし、乗り方と乗り場所、降り場所が分かっていないと利用するのは難しいです。あと、フィリピンには時刻表がありませんので、いつ乗れるかは運次第です。

トライシクルというフィリピン独特の乗り物もあります。要は三輪車でバイクや自転車の横に籠が付いていて、そこに人が乗ります。フィリピン人は歩くのがとても苦手です。数十メートルも歩きたくない人もいるくらいです。そういった超単距離には便利ですが、40円以上しますので個人的には割高だと思うので乗りません。都市部ではあまり乗る機会がないかもしれませんが、地方に行けばタクシーが走っていない地域においては大活躍です。私も地方に行ったときはよく利用します。完全に個人タクシーと同じなので料金等は全て交渉です。面倒だと感じる方はやめておいた方がいいでしょう。

外国人でも比較的利用しやすいのはタクシーです。流しのタクシーで初乗り80円くらいです。20分圏内で300円くらいでしょうか。ただし、外国人だとわかるとメーターを回してくれなかったり、多めに料金を要求したりと結構面倒なことになるので、そういうやり取りが面倒だと感じる人は利用しないことをおススメします。私もどうしてもという時以外は利用しません。

この辺については別の記事で書きましたので、詳しく知りたい方はそちらを参考にしてください。

こんなことを考えていると移動するのが面倒になり、私のように週末は家にこもってしまう人もいるかと思います。日本人で駐在員として赴任されている方はほとんど会社の社用車を与えられていますので、その社用車を私用時にも利用する、ということで皆さん土日にはゴルフに行ったり、旅行に行ったりしています。

ちなみに、レンタカーを利用すると、10時間利用で10,000円くらいです。車種や会社によって多少は違いますがセダンであれば大体これくらいです。ちなみに、フィリピンの場合は運転手さんが付いてきます。ガソリン代は1日で2,000円くらいでしょう。これらをまとめて大体10,000円ですので、どうしても遠くに行きたいということであればレンタカーを利用してもいいと思います。レンタカー会社によっては日本語が話せるドライバーもいますので、一度利用してみてもいいかもしれません。

フィリピン人と同水準の生活は難しい

いかがでしょうか。フィリピン=物価が安いという考え方が少しでも変わりましたでしょうか。ちなみに、一般的なフィリピン人はというと、月給が都市部で大卒で2万5,000円くらいです。当然外国人が住んでいるようなところには住めませんので都市部には住まず、都市部から1~2時間離れたところに家族と一緒に住んでいることが多いです。しかし、都市部では渋滞がひどく、通勤するのに3~4時間かかることもありますので、窮屈でも睡眠時間を確保するために都市部に部屋を借りて住んでいる人もいます。上述したワンルームに5~6人で住んだりするのですが、ベッドスペースのみのレンタルで1ヶ月4,000円くらいです。トイレ、お風呂は共有です。スタッフに聞いたところ、私物を抱えて寝ているそうです。周りの人は友達というわけではなく、また勤務時間もバラバラなので話をすることはないようです。そして金曜日の夜に実家に帰り、日曜日の夜か月曜日にまた帰ってくるという生活です。

また、食費についてもフィリピン人のランチは1食60円~80円くらいで、ご飯1杯とおかず1品が標準です。フィリピン人は主食はご飯で大量に食べますので1杯でも十分です。ただし、日本の定食のようなセットメニューはあまりありませんので日本人には物足りないかもしれませんがフィリピンではそれが標準なので仕方がないですね。どうしても日本のようにバランスのよい食事が食べたいということであればやはり1,000円くらい出して食べることになります。

まとめ:甘くはないです。でも覚悟があれば楽しい生活が送れるかもしれません。

いかがでしたでしょうか。フィリピンでの生活イメージがつかめて頂けたら幸いです。確かに思っていたよりも甘くない生活かもしれません。しかし、日本の報道のような場所ばかりではありませんので、工夫次第ではにほにょりは快適な生活が送れることもあります。

私の知り合いから聞いた話でも、最初は嫌々ながらフィリピンに送り込まれてきたものの、数年住んでみると結構居心地がよく、数年後に会社から帰任命令が出たにもかかわらずフィリピンに留まることを決めてその会社を退職してしまったという話も聞きます。

とにかく百聞は一見に如かずです。まずは一度見学に来られてみることをおススメします。日本から飛行機で4時間ですからあまり気負わず、土日を利用してきてもいいかもしれません。

ABOUT ME
ようちゃん
こんにちは! 本ブログの運営をしているようちゃんです。 学生時代は部活(水泳部)とバイトに明け暮れ、勉強はほったらかし。大学4年生の時に就活しながら1年生と授業を受ける講義もあり、リクルートスーツを身にまとったおっさんは新入生に白い目で見られながらもなんとか卒業にこぎつけた。 英語が好きだったこともあり、将来はなんとなく海外で働いてみたいなあとぼんやり思っていました。 そこで、大手総合商社を中心に、海外駐在できたり、世界を飛び回れる仕事をやらせてもらえそうな会社を選んではひたすら受けまくりました。 運よく海外に拠点を広げ続けている上場企業の商社に入社できました。 入社前の先輩社員との懇談会で台湾やイギリスなどに駐在経験があった社員から海外駐在時の話を聞くことができ、自分も同じようなキャリアを描けるのかもと社会人人生を楽しみにしていました。 しかし、配属先は経理部に。経理なんてなにをする部署なのかもわかっていませんでした。一体いつになったら海外に行けるのか。そんな不安とともに社会人生がスタートしました。 結局新卒から10年ほど上場企業の正社員として経理部で働きました。その間に紆余曲折がありながらもUSCPA(米国公認会計士)のライセンスを取得。 当時の後輩がインドに赴任したことをきっかけにバックオフィス周りの指導やサポートを行っていました。その後輩は営業経験しかないのに、インド法人を丸ごと任されてしまい、営業以外の仕事をどうしたらいいのか困っていました。私は営業はできませんが、経理を中心とした事務系の仕事はある程度アドバイスできました。当時としては大したサポートにはなっていなかったとは思いますが、それでもとても感謝されました。 そこで思いました。 海外に出ている日本人は同じように困っているに違いない。それなら今の会社だけでなく、たくさんの会社をサポートできるかもしれない。 このインドに放り込まれた後輩をサポートしたことがきっかけで、自分の人生設計を見直した結果、上場企業の正社員という安定した地位を捨て、2015年に突然フィリピンに移住し、海外コンサルタントとして働き始めました。給料が日本にいた時の3分の1近くになって嫁に怒られ、嫁ブロックにあいながらも何とか凌いでいます。 私の予想通り、海外に出た日本人の駐在員は困っていました。 そこで海外コンサルタントの出番です。 日本の常識は海外ではなかなか通じません。 とは言っても、日本のやり方でビジネスを進めていく必要がある場面もたくさんあります。 だからこそ海外コンサルタントは必要なのですが、少子化のせいなのか、若者の海外離れのせいなのか、海外コンサルタントは圧倒的に足りません。 あなたのサポートを待っている企業が必ずあるはずです。 本ブログを通じて、少しでも海外コンサルタントに興味を持ってもらい、海外コンサルタントの世界に参加してくれる仲間が増えてくれれば、駐在している国はもちろん、日本も元気を取り戻してくれることと確信しています。 ぜひ仲間になりましょう!