「内向き・下向き・後ろ向き」という三拍子揃った日本人を揶揄する言葉を聞くことが多くなっています。それを裏付けるかのように昔は海外に出て行っていた日本人が最近は海外に出たがらず日本だけが成長しない時期が長く続いています。この記事を読んで頂ける皆さんにはぜひ国際舞台でチャレンジしてもらいたいです。
海外に行きたがる日本人が減っている
私は2015年からフィリピンに移住して生活しています。
フィリピン移住の話はこちらの記事を参考にしてください。
USCPAとして突然退職し、フィリピンへ移住した理由【覚悟はいります】
フィリピンでは私の近くに多くの日本人が住んでいます。皆さん日系企業の社長さんや役員をされている方が多いのですが、フィリピン歴は10年以上という方がざらにいます。しかし彼らは好き好んでフィリピンにずっといるわけではないようなのです。もちろん最初は海外生活を満喫していたのかもしれませんがここまで長くなってくるとさすがに飽きてくるようです。それに何がつらいのかというと、両親の死に目に会えないというのが一番つらい経験だそうです。もちろん彼らも日本に帰れるものなら帰りたいのはやまやまですし、そんな緊急事態の時ですら自由に日本に帰国ができない現状はさすがにかわいそうになります。これはひとえに「代わりがいないから」なのです。大きな企業では海外駐在員は複数人いるのが普通です。また、本社にも交代要員が用意されているものですから、通常3~4年で駐在員としての任期は終了になります。つまり、3~4年に1回は交代できるのです。しかし、これはごく一部の大企業の話。中小零細企業はこんなにうまくいきません。
自戒を込めて言いますが、中小零細企業ではそんな海外人材なんて育っていないし、育てる余裕もないのです。日本国内だけでも人がいないし、海外はフィリピンだけじゃなく、最近では中国はもちろんベトナムやマレーシア、タイなど東南アジアだけでも複数ヵ国に展開していることが多いので、人が全く足りていないのが現実です。
しかも、海外駐在員ともなれば仕事はマネジメント系の仕事の比重が多くなるため、ある程度の経験値がない人でないとそもそも務まらないのです。
こんな中でベテラン社員がしっかりマネジメントしている拠点というのは会社として手を入れる優先順位は下がるものです。現時点できちんと運営されている会社であるなら、あえて人を入れ替えてきちんと運営されなくなるリスクは取りたくないということなのでしょう。そもそも人もいないですし、そうなるとどうしてもベテラン社員に頼らざるを得ないことになります。これで増々日本へ帰任するチャンスを失います。
この原因の中には今の日本人が海外に行きたがらないということが挙げられます。
「海外は怖い・不安」はどこからくるのか?
なぜ日本人は海外へ行きたがらなくなったのでしょうか。
昔はジャパン・アズ・ナンバーワンという時代がありました。アメリカに追い付き追い越せというスローガンのもと、多くのサラリーマンが海外に打って出て行きました。この頃は留学も流行っていたそうです。特にアメリカで最先端の技術を学び、それを日本に持って帰って日本流にアレンジして飛躍するという目的で、MBAへの留学部隊が次々と送り込まれていたようです。1,000万円もするような学費を会社が負担して会社の社員としてアメリカの大学に派遣していたのです。給料をもらいながら、学費を出してもらいながら大学で勉強するという今では考えられないような待遇で日本人は頑張っていました。
しかし、そんな時代は過ぎ去りました。
今では企業派遣によるMBAはなくなり、自費で留学する人も減ってしまいました。若い人に聞いても、海外なんて興味ない、日本人だから日本にいたい、海外は怖い、不安だといった後ろ向きな発言を聞く機会が多くなった気がします。
昔はどんどん海外に出て行っていた日本人がどうしてこうまで海外に目が向かなくなってしまったのか。色々考えてみましたが、やはりメディアの影響が大きいような気がします。
私が住んでいるフィリピンでも、正直私のフィリピンに対するイメージは実際にフィリピンに来るまではいいものではなかったです。ゴミ山、スラム街、騙される、麻薬・・・などなど日本で放送されるフィリピンと言えばこんなシーンばかりではないでしょうか。
これは明らかに偏向報道です。もちろん嘘ではないけれど、ほんの一部を切り取って放送しただけにすぎません。でもこれを見たフィリピンを知らない日本人はどう思うでしょうか。当然「フィリピン=怖い国」と思うことでしょう。私もフィリピンを自分の足で訪れるまではそう思っていました。
しかし実際のフィリピンは多種多様です。日本人より裕福な人はたくさんいますし、日本人が想像できないほど贅沢な暮らしをしている人も結構います。
私が聞いた話では、メイドを複数人雇って、1メートル先にある水の入ったペットボトルを取りに行かせる人とかいるそうです。日本人からすれば「そんな1メートル先にあるペットボトルくらい自分で取れよ」と思うでしょう。そんなことすらメイドにやってもらうような人がいるんです。フィリピンでは車も複数台所有するのが当たり前です。カラーコーディングと言って、ナンバープレートの番号によって、運転してよい日と運転してはいけない日を分けて交通渋滞を減らす施策がフィリピンにはあるのですが、お金持ちはこれによって車を使えない日をなくすため複数台所有するのです。家も複数、別荘も複数っていう人もたくさんいます。
フィリピンのデパートは日本で売っているより値段が高いです。それでもみんな買い物をしています。
こんな例はたくさんありますが、こういうところは日本では報道されませんね。
もちろんフィリピンが安全な国であるとは言いません。しかし、日本よりお金持ちはたくさんいるし、日本人でも想像できないほど贅沢な暮らしをしている人も大勢いることもまた事実なのです。
だからメディアの報道がすべてと思わないでほしいのです。メディアの呪縛から逃れるためには、自ら足を運んでみるしかありません。もちろん最初は怖いし、不安です。それはメディアの報道が頭に刷り込まれているからです。だから考えてはダメです。きちんと現実を見ないといけません。その最初の恐怖を乗り越えてまずは行動するのです。そうすれば、「あれ?思ってたのと違うな」と思えるでしょう。マイナスイメージから入っていればすべてがプラスのイメージに変わる可能性もあります。
ですから考える前に行動することです。
考えていたら頭の中にあるマイナスイメージに支配されて、できない理由、やらない理由を思い付こうとするだけです。それではなにも進みません。考える前に動く。ぜひ”無思考”で飛び込んでください。きっと世界が広がりますよ。
国際資格を取得して国際舞台へとりあえず出てみる
無思考で飛び込む。
これが人生の中で最強です。考えたところで行動して得られた結果には敵わないからです。とはいえなにもないのに飛び込めない人が大半でしょう。なにかすがるものが欲しいと思うはずです。私もそうでした。こんな偉そうに語ってますが、これは昔の自分でした。ずっと日本国内で過ごし、留学にも行かず、ひたすら部活に打ち込むだけの普通の日本人でした。両親も全く海外とは縁がなく、英語も当然しゃべれません。
そんな私が大学卒業後、普通の日本の会社に就職しました。とてもいい会社でした。仕事はそれなりに大変でしたが、給料はよかったし、仲間もいい人が多かった気がします。ただ、会社というのはいろんな年代の人が働いています。私が新卒で入社した会社でも定年になって退職される方もいました。そんな方々を見ていて思ったのです。「40年後は自分もこうなるのか」と。そんなことを考えていると、このままでいいのかな。やり残して後悔することはないのかなと思い始めるようになりました。
今のまま真面目に仕事して、なんとなく過ごしていればきっとクビになることはないし、会社も大きいから安泰なんだろう。でもそれで40年間過ごす人生は面白いのだろうかって考えちゃったんですね。こう考えだしたら止まりませんでした。
なにかチャレンジしたい。
そこで環境を一気に変える方法を探し始めました。
それが海外に行く、でした。
ただ、やはり何もないのに海外に行くのはさすがに不安でした。
そこで国際的に通用する資格の取得を試みました。資格取得後、なにも考えずに(?)いきなり会社を辞めました。まだ次の就職先は決まっていない状態です。つまり、いきなりプー太郎になりました。そしてプー太郎の状態で海外での就職先を探し、3か月後に入社できる会社に就職しました。
ちなみに、これら一連の話は家族には一切話をしていなかったので、それはまあ怒られました。
その話を聞きたい方はこちらへ。
嫁ブロックを回避しました!(回避できてないか・・・)
転職時に嫁ブロックに悩んでいる人へ。今よりも将来を考えよう!
やはり知らない土地での人生再スタートは最初は大変でした。旅行では何度か来たことがある土地とはいえ、住む・働くとなると全然違いました。でも無思考で飛び込んで本当に良かったと思います。考え込んでいたらきっとあれこれ言い訳して行動できなかったでしょう。なにせ家族は反対、会社の同僚にも馬鹿にされ、賛成してくれた人なんてほとんどいませんでしたから。でもそれが普通の反応だと思います。
でも行動したもの勝ちです。ダメならやり直せばいいだけです。失うものはありません。それより行動しなかったことによる機会損失、時間の喪失の方が大きなダメージです。
ということでこの記事を読んでくれた方はぜひ国際資格を取得して国際舞台へ飛び込んじゃってください!やってみれば意外と自分の肌に合って人生が180度変わるかもしれませんよ。
資格の効果を舐めてはいけない!
ちなみに、国際舞台へ飛び立つことはぜひおすすめしたいですが、できれば安定した仕事があった方がいいですよね。それであればつぶしが効く資格を一つ持っていると精神的に安心するでしょう。
それに海外に出れば正直信用力はゼロです。日系企業ならまだしも欧米系企業であればかなり厳しい審査が行われることでしょう。それは日本人を欧米人がよく分からないからです。そんな時こそ資格が活きてきます。特に国際資格であれば個人の信用力を資格の威力で補えるからです。
資格の効果を舐めてはいけません。
日本では資格はいらないとか、資格より実務経験だといった話がよく聞かれますが、それはその通りなのですが、最初の入り口は資格があった方がベターです。
資格を取得するにはそれなりの努力が要ります。つまりその資格を保有しているということはその資格を取得するだけの努力をして結果まで出せたという能力が備わっていることを意味します。仕事ができるかどうかは分からないけど、少なくともPDCAが自分で回せる人なんだなあということは分かるのです。これは採用側からすれば結構な安心材料です。前の会社での経歴などは履歴書には書いてあっても実際どこまで仕事ができた人なのかは分からないのです。もしかしたらスーパーマンのような先輩や上司がいて、その方が思いっきりサポートしてくれたからその人の仕事ができたことになっているのかもしれません。そうならばその先輩や上司がいなかったら同じ成果は出せないということになります。ですが、そんなことまで履歴書に書く人はいません。だから実務経験を見てもその人の実力なのかどうかはよく分からないのです。でも資格は違います。資格取得を先輩や上司が手伝ってくれることはありませんし、先輩や上司が本人の代わりに試験を受けてくれることもありませんからそれは本人の実力であるということなのです。
これが国際資格であればあるほど強いメッセージになります。なぜなら国際資格なら欧米人もその資格について知っている可能性が高いからです。その欧米人もイメージしやすし、共通認識を持てるからです。もしかしたらその欧米人もその資格を持っていることも有り得ますね。
ということで、資格は持っていても仕事ができるかどうかの証明にはなりませんが、少なくとも資格を取得するだけの能力があるという証明にはなるため、資格を持っていないよりは採用時に興味を引いてくれることにはなりますので、損はしません。
どんな資格を取得しようか迷っている方はこちらの記事を参考にしてください。
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