USCPAのフィリピンライフ
経理業務

【上場企業の経理は避けるべき?】経理の仕事がつまらない理由【将来を考える】

上場企業の経理業務はつまらないです。上場企業独特の理由もありますが、仕事の性質上、仕方がないことでもあります。しかし、どうせ嫌でも8時間は座っていないといけないなら面白い仕事をして充実した時間を過ごした方が人生楽しくなると思います。つまらない仕事から面白い仕事へ変えていってもらえると嬉しいです!

筆者の概要と本記事の目的について

こちらのブログにアクセス頂き、ありがとうございます。
簡単に自己紹介します。

年齢:30代後半
経歴:中堅大学卒→上場企業就職→経理部に配属→情報システム室に異動→突然の退職&フィリピン移住→コンサルティング会社に転職→海外生活満喫中(現在)

大学時代は体育会水泳部で水泳とバイトを繰り返す日々。
大学卒業まで勉強らしい勉強はなし。
就活で内定をゲットするも、バリバリの営業会社なのに営業に向いていないという判断で、なぜか経理部に配属。
簿記という単語すら知らない状態で仕事スタート。
借方貸方を「かりほう、かしほう」と読み先輩からため息が出る始末。
入社後簿記3級も取れない有様。なんとか2回目で合格するも、2級もあえなく撃沈し、会社命令でなぜか坊主に(今の時代ではパワハラ認定確実か)。
会社の先輩からは「いつ辞めるの?」という変なプレッシャー(パワハラ!?)を毎日のように浴びせられて心が削られる毎日を過ごす。
営業中心の会社なので仕事ができてもまったく評価されず悶々とした年月を過ごすこと約10年。
自分を高めたい一心でスキルアップに励む。この頃にUSCPAを取得。しかし会社の評価は変わらず。むしろめんどくさいやつ扱いに。
経理に嫌気がさし、部署異動希望。なぜかプログラマーチックな部署へ転身。
ところが、コンピュータを相手に仕事はできないと自分の限界を悟り、退職を決意。
経理の経験を買われ、フィリピンでの就職先が決定。
環境を変えるべくフィリピン移住を独断で決断。
家族にフィリピン移住を伝えるも、猛反対に合い撃沈。
なんとか家族の説得に成功し、晴れてフィリピン移住。
経理の経験を活かしながらUSCPAとして日系企業のサポートに邁進中。

本記事について

読者層:上場企業や大企業の経理担当者の方々
書いている理由:日々の経理業務で疲弊している方々を応援したい。

経理の仕事をつまらなくしている理由【体験談も語ります】

私自身が上場企業に約10年間勤めた結果、経理の仕事をつまらなくしている理由は以下のものと確信しています。

経理の仕事の根本的な性質の問題

業務がいつも一緒で変化がない
仕事が単調でつまらない

経理の仕事というのはやるべきことが決まっています。つまり、仕事に変化がないのが普通ですし、それが経理の仕事というものです。ところが、人によってはこれがとても不安な気持ちになる大きな理由です。このまま今の仕事を続けたところで、将来どうなるのか心配でたまらないという不安に襲われます。毎日仕事は大変だけど、この大変さの先に何が得られるのか?このままつらい仕事に耐えたところで将来が描けないといった心配に陥ってしまうのです。

仕事に変化がなくてつまらないと感じるのはごもっともです。それが経理の仕事と言っても差し支えありません。繰り返しの仕事やルーチンワークが嫌じゃない人や、そのルーチンワークを完璧にこなせるように極めたくなる人は経理の仕事に向いています。そういう意味ではルーチンワークに耐えられて、極めようとする真面目な人が経理で働いていることが多いです。ですから、繰り返しの仕事に飽きてしまう人はルーチンワークを超えてステップアップを試みた方がよいでしょう。私もさすがに飽きてしまったので新しいフィールドにチャレンジしていった一人です。とても私の真似をしてくださいとは言えませんが、少し背伸びをする経験をしてみることは自分の可能性を試す意味ではやってみて損はないと思います。

USCPAとして突然退職し、フィリピンへ移住した理由【覚悟はいります】

経理の人は将来のキャリアの問題にいつかぶち当たります。それは経理のスペシャリストを目指すのか?それともマネジメントを目指すのか?という2つの選択肢の間で悩まされます。個人的にはどちらを目指してもいいと思いますし、正直自分の性格や資質にも大きく左右されます。ただし、最初はあれこれ考えずに色々と挑戦して、経験を積んでみるのがいいでしょう。そのうち、こっちの方がなんとなく仕事をしていて楽しいなとか、こっちの方が自分に合ってるなって感じる瞬間が出てくるので、それまで焦らなくていいと思いますよ。

上場企業ならではの問題

業務量が膨大
リスク管理(統制管理)

経理業務の中でも、上場企業の経理はちょっと特殊かもしれません。中小企業にはない細かい業務がたくさんあります。上場企業は上場しているがゆえに市場に対する責任がつきまといます。最初は一人の経営者が自営業として始めた会社であっても、上場した瞬間からある意味でみんなの会社になります。みんなというのは社会全体といっても差し支えありません。個人の会社からみんなの会社になるのです。そうなると、これまでなかった責任や役割が急に増えます。これは経理でも例外ではありませんし、もしかしたら上場することで一番影響を受けるのは経理かもしれません。

まず一番の変化は業務量が膨大になることです。

上場することで、株式市場から膨大な要求事項を突き付けられます。単純に業務量が増えますから少ない人数では到底業務をこなすことができなくなります。そうなると業務を細分化して大勢でこなすしかなくなります。今まで一つのケーキを3等分していたのに、ケーキが大きくなったことで、10等分、20等分しなければ食べきれなくなるということです。

そうするとどうなるでしょうか?

業務量は一緒なのに、業務範囲はとても狭くなります。今まではステップが10個あったとすれば、1~5ステップを自分でやっていたものを、1ステップだけをひたすら繰り返すような仕事のスタイルになります。ケーキ工場で言えば、今まではスポンジを焼いて、クリームを塗って、イチゴを乗せる工程を全部自分でやっていたところを、ケーキが大きくなったことで、イチゴを乗せる工程だけを朝から晩まで繰り返すような仕事に変わった感じです。仕事の時間は変わりませんが、ひたすらイチゴをケーキに乗せ続づける日々を過ごすことになります。

これは人によっては楽でいいという感想を持つかもしれませんが、さすがに飽きてきて、つまらなくなるという人も出てくるでしょう。

また、上場企業は社会みんなの会社になったということでミスに敏感になります。人間ですから当然ミスしたり、間違えることは想定しなければなりません。ですから、ミスを最小限にするために、一人で行う業務の範囲を意図的に狭めるのです。これで、その一人が悪いことをしたり、ミスを犯したとしても、全体の仕事からすれば小さな損失に抑えることができるので会社へのダメージは少なくすることができるのです。

これが上場企業ならではのリスク管理、統制管理です。

会社からすれば都合がよい仕組みですが、働いている側からすれば個別業務しか担当させてもらえないので、仕事がつまらなく感じることが多いのです。

中小企業であれば、少数精鋭でやっていますから、経理の仕事は全部一人でこなしていたりしますね。上場企業ではそれが許されないので、実は中小企業の経理の方がスキルアップには最適だったりします。自分の意思に関係なく色々な仕事を振られるでしょう。「え?これって経理の仕事なんですか?」っていうような部門を飛び込えた仕事まで経験できてしまうのが中小企業の経理です。人によっては嫌に感じることもあるかもしれませんが、どうせ忙しいならスキルアップできる方がいいですよね。やりたいと思ったらかなりの確率で様々な業務にチャレンジできるのは中小企業の魅力です。この点、上場企業では業務量は膨大ですが、個別業務のプロフェッショナルになるだけなので、あまり潰しは効きません。転職する時にもスキルが限定的なので選べる仕事も限られてしまいます。どうしても他の仕事をしたいなら、会社内で部署を異動するか、転職するしか選択肢がないのが上場企業です。

責任の重さゆえの問題

決算業務を任せてもらえない

上場企業の経理業務の特徴として、決算業務があります。上場企業の株式は株式市場で自由に売買されていますから、自社の株式を買ってもらうために株式市場にアピールすることになります。自社の成績を発表することはもちろんのこと、将来の予想値も発表しなければなりません。しかも決算は毎四半期発表します。決算開示日が決まっているので遅れることはできません。決算発表が遅れただけで会社の信用が下がります。決算発表が遅れる=社内で数字がまとまっていない=会社の中で何か問題があるに違いないと思われてしまいます。投資してくれている株主に対する責任もあります。こんなに第三者からのプレッシャーがかかるなら、経理部長としてコンサバになるのは当然ですし、そういう人が社内で偉くなるのです。保守的にならざるをえないのも分かります。チャレンジして失敗するリスクより、チャレンジしないでなにも変化が起きない方を会社は選びがちです。

ここまで説明されれば会社の事情は分かると思います。

しかし、中で働いている人はどう思うでしょうか?

はっきり言って、上場企業の経理で働く最大のメリットは、この決算業務を経験できることです。決算業務以外は中小企業の経理でも同じですし、むしろ中小企業の経理の方が経理業務という点ではより多くのことを学べます。ということは、私からすれば、決算業務に携われないなら、上場企業の経理で働く意義は薄れてしまっていると言えます。ところが、上述の責任の重さから、なかなか決算業務の本丸には携われないことが多いです。概ねスーパーマンのようなエースが決算業務の本丸をしきっています。ですから、かなりの経験を積まないと決算業務の本丸には触らせてもらえないことでしょう。社会全体のステークホルダーに対する責任を持っている経理ですから会社としても経験値の低い人に任せて失敗されても困るのです。失敗した時の責任が重すぎてその判断を下すことは普通のサラリーマンには難しいでしょう。とはいえ決算業務そのものは業務量が膨大ですから仕事そのものはたくさんあります。しかし、そのほんの一部しか携われない、もしくは決算業務の周辺業務しか関われないなら、残念ながらあまりスキルアップにはなっていません。上場企業という責任の重さゆえなので、中々難しい問題ではありますが、決算業務を任せてもらえないなら、上場企業の経理で働いていてもつまらないと感じることは納得できます。もちろん自分は決算業務のプロとして今後生きていくんだー!というプロフェッショナル思考の方はとことん決算業務を追求して決算のことなら何でも任せてください!というレベルを目指してひたすら決算業務を極めていくことも一つの道ではあります。

学習の問題&時間確保の問題

税制など最新情報をアップデートするのが大変
キャッチアップしないといけないけど時間が取れない

上場企業の経理は中小企業の経理に比べて会社の取引が複雑になる傾向にあります。組織が大きいので取引の幅が広がるからです。また、上場企業は上場企業に求められる会計基準に従う必要がありますので、対応すべき基準がかなり多いです。それに加えて、グローバル化の流れの中で、会計基準がものすごい勢いで変わっていっています。会計基準だけでなく、税制も変化します。そして、上場企業の多くは海外にも展開していますから、海外の会計基準や税制にもそれなりに精通していなければなりません。もちろん海外における各国の会計基準や税制も変わっていきます。
当然ながら経理で働いている場合はそれらのアップデートに付いていかなければ仕事にならないので常に勉強していく必要があります。

これは誰もが納得することですし、勉強すること自体に反対する人はいないでしょう。

しかし、問題はその勉強する時間を確保することがとても難しいことです。

上場企業の業務量は膨大です。しかも、四半期ごとに決算していますし、四半期決算を迎えるにあたっては月次できちんと決算をしていかないといけませんから、結局は毎月忙しいのです。毎月忙しくて時間は取れないけど、ルールだけはどんどん先に進んでいく。こんな状態になってしまうと、どんどんやる気が無くなっていきます。それが積み重なるとつまらないと感じでしまうことになります。

ですから、忙しい中でもいかに時間を確保し、その中で自分の中で情報をアップデートして最新のルールを身に付けていくかはとても大きな課題です。

経理の仕事の基本は繰り返し=つまらない。だからこそ見えてくることがある!

経理の仕事はつまらないです。普通の人はそう思います。それは正しい認識です。なぜなら経理の仕事はルーチンワークが基本だからです。毎日、毎週、毎月、毎四半期、毎年同じ仕事を、確実に、ミスなく、そつなくこなすことが求められているからです。

そして残念ながら、ほとんどの経営者は経理の仕事をよく分かっていません。だから経理の仕事に関心が向くことはほぼありません。「ルーチンワークを淡々とこなしているおとなしい集団」くらいの感覚ではないでしょうか。決して軽視しているわけではないとは思いますが、その程度の認識しかないのです。同じことを繰り返しているだけと見られているのですから、給料を上げてあげようなどとは思わないでしょう。

こうなると経理をやっていてもつまらないと感じるのは当然ですね。

で、ここからがポイントです。

要するに、経営者の経理に対する見方を変えることができれば、経営者の経理に対する評価が変わり、給料も上がるはずです。こうなれば、経理の仕事も面白くなることでしょう。

ではどうすればいいのか?

それは経営者の関心事に対して経理の視点でアプローチしてみることです。

経営者の最大の関心事をあえて絞るとすると、利益と資金繰りです。この2つを伸ばしたり、改善することに貢献できる、もしくは貢献できると思ってもらえれば確実に経営者の評価は上がります。利益や資金繰りについて貢献してくれる人材は経営者がもっとも手放したくない人材です。自らの関心事に貢献してくれる人材だからです。

ですから、経理の視点から、売上が伸びているか?経費は減っているか?負債は減っているか?資金繰りはよくなっているか?などなど利益の増大と資金繰りの改善につながることに気が付ければ評価される第一歩になります。
経理職に就いている方であればきっといずれかの項目にはなにかしら貢献できるはずです。

それに経理は定点観測ができる仕事です。これは定期的に同じ仕事をしているからこそ見えてくることがあるのです。ルーチンワークだからこそ微妙なわずかな変化にも気が付けることがあります。普通の人なら見逃してしまうような変化を敏感に感じ取り、大きな損失や事故を未然に防ぐことに貢献できるなら、それは経営者によっては大いに助かるものです。大きな売上を上げるよりも大きな損失を防ぐ方が重要です。上場企業の場合は損失はそのままレピュテーションリスクにもつながり、社会的な信用を落とす結果にもなりかねず、一度堕ちた信用を元に戻すのは何倍もの時間と努力が必要になります。

経営者は会社を大きくすることに関心を向けがちです。経営者はオーナー経営者であればなおさら自分でリスクを取って一から立ち上げた事業なわけですからリスクを取ったり、売上の増大やビジネスの拡大を目指すことは得意なはずです。しかし、その反面守りには弱い特性があります。攻めるのは得意だけどディフェンスは弱い経営者が多いように思います。そこで経理の出番です。経理は守りが得意ですし、そういう性格の人が集まる部署です。そういう意味では営業+経営者がオフェンスを担当し、とにかく売上を上げ、事業を大きくしていく。その一方で、経理はディフェンスを担当し、売り上げに対するコストの絞り込みや、事業を大きくしていく中でのリスクを洗い出し、損失を最小限に食い止める役割に回る。このような役割分担にすれば、売上を上げつつ費用や損失を抑えていくことで、確実に大きな利益が狙えるのです。どっちかだけではうまくいきません。売上を上げてもそれ以上に費用をかけてしまったり、ミスしまくって売上以上の損失を出してしまっては元も子もありません。サッカーにオフェンスとディフェンスがあるように、野球に攻撃と守りがあるように、やはりバランスが大事です。経理の守りが軽視されがちなのが個人的にはとても残念でなりません。将来に渡って引きずるかもしれない損失を未然に防げたらそれこそ会社への功労者になること間違いなしです。

これは一つの例にすぎません。このように経理が会社に貢献できることはルーチンワークの中からでも見つけることはできるのです。

経営者に評価されるためにはポイントは3つしかない。売上・利益・資金繰り!

会社への貢献は究極的には3点しかありません。それは、売上・利益・資金繰りです。
この3点のいずれかに貢献すれば評価されて給料が上がります。

売上

これは売上の拡大に貢献することです。売上は「単価×販売数量」で決まります。つまり、値段を上げることに貢献するか、販売する数を増やすことに貢献するか、です。
値段というのは付加価値に直結します。付加価値を上げれば値段も上げることができます。付加価値とは価値に付加するものです。

例えば・・・

1つ買うと1つ無料(おまけ付も同類)
返品保証付き(一定期間であれば返品可能)
製品保証付き(一定期間であれば無料で修理可能)
無料相談付き(商品購入後3回までの無料相談)

販売数量を増やすことでも売上拡大に貢献できます。今まで販売できていなかった販売先に販売するとか、たくさん買ってくれたら少し値引きするとか、一定の期間を契約してくれたら単価は下げるとか、です。

経理部から提案することも可能でしょう。そして経理部が行う最大のメリットは、「会社の実績を持っている」ということです。営業部隊や他の部署はあまり自社の数字について知らないでしょう。もしくは経理部が作成している資料の読み方、見方が分からなかったりします。ですから、経理部が作成している専門的な数字を営業部隊に分かりやすくかみ砕いて伝えることで、営業部隊としても力強いサポートになります。また、競合などの他社の数字を分析することができるのも経理部の強みですから、自社+他社の分析もとても有効な営業ツールになるはずです。

利益

経営者は売上拡大と同様、もしくはそれ以上に利益の最大化も望んでいます。経理の方なら分かると思いますが、いくら売上が高くても、売上と同等に経費が掛かっていたら利益は増えません。ですから、売上拡大は狙いつつも、経費はできるだけ抑えたいと思うものです。必要な経費は削ってはいけませんが、不必要な経費はできるだけ低く抑える方が経営者には喜ばれます。幸いに経理では会社の全体の数字が見える立場にありますから、これら不必要な経費の削減提案はしやすいのです。不必要な経費の削減はもちろんですが、必要な経費であっても費用をかけすぎている場合があります。それほど費用を掛けなくても今と同じ水準の効果をもたらしてくれるものがあったり、長く使っているサービスでも安い同品質のサービスに乗り換えるなど効果は同じで費用だけ下げることができるパターンも意外と多くあります。その辺りも経理の視点ならではの提案ですので積極的に検討してみるのがいいでしょう。原価低減、経費削減も利益増大に貢献できる大事な活動となります。売上を拡大するのはかなり力がかかることですが、無駄なコストを削ることは売上拡大よりは力がかかりません。そしてどちらも利益を出すという視点においては同じ効果があるのですから積極的に取り組むことで会社に貢献することができます。

企業の大きな費用の一つは人件費です。
ここに切り込むのはなかなか大変なことですので、メスを入れる費目としては一番最後になるとは思いますが、大きく改善を狙える費目でもあります。他の費用と同じく、必要・不必要の観点から考え、常時人を抱えている必要がない部署や仕事などは外注化を検討することもできます。外注化することで費用を固定費から変動費に切り替えることも可能になるので経営者としては検討に値する内容です。ただし、人の問題は心の問題にも直結するので、慎重に検討することが必要です。

資金繰り

意外な盲点の貢献方法として資金繰りがあります。
経営者の中には資金繰りが一番の経営課題だと言う人もいます。
黒字倒産という言葉があるように、企業はお金が回らなくなったら一発アウトです。売上がどれだけ伸びていようが利益がどれだけ出ていようが支払いができなくなった瞬間に企業は終わります。だから資金繰りを改善してくれる人がいたらとても重宝されるのです。これこそ経理が提案できることでしょう。支払いと回収の調整をする、回収は早くし、支払いは遅くする、それでも不足する場合は資金手当てを考えておく、など経営者が考えなければならないことを代わりに考えて、先に先に提案していくのです。
不足する場合は、銀行借り入れで行くのか、増資で行くのか、証券市場から調達するのか、その場合は社債なのか株式なのか、などなど様々なオプションを並べて、その中から最適解を経営者に提案していく。経営者のは選択肢とメリットデメリット、リスクとリターンを並べて、できれば各選択肢のお勧め度まで提示できれば、あとはYES/NOを決めてもらうだけでOKです。ここまで段取りしてくれる経理がいたらもう手放せないでしょう。これができれば評価が上がらないはずはありません。だって経営者からすれば自分の悩みの種を代わりに考えてくれる存在なのですから。
それほど資金繰りは経営者の頭痛の種です。ここに貢献できれば一目置かれる存在になること間違いなしです。

それでも経営者の評価が上がらない!次に考えることは?

売上拡大・利益増大・資金繰り改善の3つに貢献できる経理人材であれば評価が上がらないわけはなく、それに伴って給料が上がらないはずはありません。だってこれらの貢献をすることで、実質的に会社に残るお金の量が増えているはずですから、給料を上げる余力はできているはずだからです。それでも評価が上がらない、給料が上がらないならあなたの上司がイかれているか、会社(経営者)が腐っているかのどちらかでしょう。

そう思ったあなたは以下の選択肢から選ぶことになるでしょう。

キャリアアップ

ここでのキャリアアップは社内での異動を指しています。経理経験者は他の部署に行っても威力を発揮します。

例えば・・・

営業・・・売上拡大を目指せる。財務分析で一歩抜きん出る。
情報システム・・・会計システム、販売システムと相性良い。
人事・・・人事評価の見直し!従業員のモチベアップに貢献。
総務・・・固定費の見直しに着手!(家賃、レンタカー、社内行事)
経営企画・・・M&Aや業務外注化に着手!

これはほんの一例です。会社の数字を把握している、数字の作り方、見方、活用の仕方を知っている経理はどの部署でもほしい人材です。経理はつぶしが効くというのは本当です。しかし、これは実務を日々こなしているだけでは難しいです。会社に対いsてどうやったら貢献できるのかという問題意識を常に持ちながら日々の業務に当たらないとこのように活躍することは難しくなります。

スキルアップ

あなたの評価が低いのは、まだスキルが足りないからかもしれません。経理のスキルは本当に幅が広いので学習しようと思っても気が遠くなるでしょう。だから一歩ずつ確実に磨いていく必要があります。

私のオススメは以下です。
気になる方は以下の各リンクから飛んでください。

日商簿記3級(会計の基礎を学ぶ)

日商簿記2級(会社経理の全体像を学ぶ)

BATIC(簿記を英語で習得)

英検/TOEIC(英語の基礎力を底上げ)

ITパスポート(ITの基礎は身に付けておいた方が〇)

米国公認会計士(英語+会計+ITの総仕上げ)

USCPAコース

これ以外にも学んでいきたいという方は以下もオススメします。

公認会計士
税理士
中小企業診断士
米国公認管理会計士(USCMA)
米国税理士(EA)
米国公認経営管理士(USCFM)
公認内部監査人(CIA)

スキルアップというのは、私の言い方では「目線を上げていく」と考えています。つまり、スキルアップしていくことでどんどん会社の全体像やビジネスの全体像、ひいては世の中の全体像まで知見を広げていくことを意味します。目線を引き上げていかないと全体像が見えず、最適解が出せないのです。全体を見て最適解を出してそれを実行に移して成果を出せる人がより高いポジションに就くことになります。目線が高いソリューションの方がより大きな成果や莫大な売上・利益が出せることが多いので、その分取り分も大きくできるのです。だから役職が高いと自然と給料が高くなります。それだけ大きなインパクトを与えられるからです。給料について文句を言う人を見かけますがそれは自分が与えているインパクトと比較してどうかを考えるべきでしょう。それであればできるだけ大きなインパクトを与えられるようにスキルアップし、目線を上げ、それを可能にするポジションに自分が就くしかないです。それができていないうちに給料に対して文句を言うことはできません。冷たい言い方かもしれませんがそれが現実です。

退職

キャリアアップはNG、スキルアップはしてみたけど会社での評価は相変わらず。そんなあなたはもう十分頑張りました。その会社を卒業するタイミングなのでしょう。あなたのような素晴らしい人材の価値を分からない会社なんてさっさと辞めましょう。

会社が辞めさせてくれないなら退職代行業者を使うのも手です。
個人的には円満退社が基本とは思っていますが、辞めたいのに辞めさせてくれない会社ならしょうがないです。一回相談してみてください。こちらから相談できます。
退職代行ガーディアン

退職したって大丈夫。あなたを必要としてくれている会社はほかに絶対あるはずです。なぜなら会社の悩みなんて業種業界を問わずに同じだからです。売上・利益・資金繰りのいずれかで悩んでいること間違いなしです。
でも正直同じ思いをするのは嫌ですよね?それなら独立することもアリです。ここまで挑戦して頑張ったあなたなら独立してもうまくいくかもしれません。もし独立して失敗したとしてもそれはあなたにとってものすごい大きな財産です。ビジネスの世界では失敗した経験の方が買われます。失敗したら大きな財産を背負ってあなたのスキルと経験を求めている会社に就職すればいいだけです。あなたのような人材なら経理でサボっている人材より何倍も価値があります。
なので転職せずに独立も大いにありです。

転職

あなたが勤めている会社がブラック企業ならすぐに辞めた方がいいです。あなたの貴重な人生をそんな会社に捧げていること自体もったいないです。退職させてくれないなら退職代行業者に相談してください。こちらのリンクから相談できます。
退職代行ガーディアン

あなたが心を削っているその時間はない方がいいです。時間は24時間しかありません。もっと前向きなことに時間を使いましょう。

スキルアップが完了していてかつ会社での3つの貢献にチャレンジした経験があるならば転職市場で引っ張りだこでしょう。経理の転職市場のニーズって知っていますか?以下は経理の方なら登録しておいた方が良い転職サイトなのでまだ登録していない方は以下から登録しておいてください。

【最速転職HUPRO】

外資系・グローバル企業・ハイクラスの転職ならJAC

経理財務LP

転職市場は水物なので、転職する前から登録してトレンドを追いかけておくことが必要です。流れが来たらさっと飛び乗っていける準備をしておかなければせっかくのチャンスを逃してしまうことになりかねません。

まとめ:経理のつまらない仕事を会社に貢献する面白い仕事へ変えよう!

経理の仕事がつまらないと感じて悩んでいる経理の方に私の経験も踏まえながら少しでも道が開けてほしいという思いで記事にしました。経理部の方は本当に働き者です。お金を扱う部署ですし、仕事の質は財務諸表の数字という形で分かってしまいます。だから少しでもミスしたら怒られてしまうんです。怒られることはあっても褒められることがない経理は本当につらいです。でも会社にとってなくてはならない存在であることには間違いありません。一見するとつまらない仕事でも、会社に貢献する面白い仕事に変えることは可能です。ぜひとも経理の経験を積み、その経験を活かしてステップアップしてもらえたら嬉しいです。自分の人生です。自分が気持ちよく生きられる道を選択していきましょう!応援しています。

ABOUT ME
ようちゃん
こんにちは! 本ブログの運営をしているようちゃんです。 学生時代は部活(水泳部)とバイトに明け暮れ、勉強はほったらかし。大学4年生の時に就活しながら1年生と授業を受ける講義もあり、リクルートスーツを身にまとったおっさんは新入生に白い目で見られながらもなんとか卒業にこぎつけた。 英語が好きだったこともあり、将来はなんとなく海外で働いてみたいなあとぼんやり思っていました。 そこで、大手総合商社を中心に、海外駐在できたり、世界を飛び回れる仕事をやらせてもらえそうな会社を選んではひたすら受けまくりました。 運よく海外に拠点を広げ続けている上場企業の商社に入社できました。 入社前の先輩社員との懇談会で台湾やイギリスなどに駐在経験があった社員から海外駐在時の話を聞くことができ、自分も同じようなキャリアを描けるのかもと社会人人生を楽しみにしていました。 しかし、配属先は経理部に。経理なんてなにをする部署なのかもわかっていませんでした。一体いつになったら海外に行けるのか。そんな不安とともに社会人生がスタートしました。 結局新卒から10年ほど上場企業の正社員として経理部で働きました。その間に紆余曲折がありながらもUSCPA(米国公認会計士)のライセンスを取得。 当時の後輩がインドに赴任したことをきっかけにバックオフィス周りの指導やサポートを行っていました。その後輩は営業経験しかないのに、インド法人を丸ごと任されてしまい、営業以外の仕事をどうしたらいいのか困っていました。私は営業はできませんが、経理を中心とした事務系の仕事はある程度アドバイスできました。当時としては大したサポートにはなっていなかったとは思いますが、それでもとても感謝されました。 そこで思いました。 海外に出ている日本人は同じように困っているに違いない。それなら今の会社だけでなく、たくさんの会社をサポートできるかもしれない。 このインドに放り込まれた後輩をサポートしたことがきっかけで、自分の人生設計を見直した結果、上場企業の正社員という安定した地位を捨て、2015年に突然フィリピンに移住し、海外コンサルタントとして働き始めました。給料が日本にいた時の3分の1近くになって嫁に怒られ、嫁ブロックにあいながらも何とか凌いでいます。 私の予想通り、海外に出た日本人の駐在員は困っていました。 そこで海外コンサルタントの出番です。 日本の常識は海外ではなかなか通じません。 とは言っても、日本のやり方でビジネスを進めていく必要がある場面もたくさんあります。 だからこそ海外コンサルタントは必要なのですが、少子化のせいなのか、若者の海外離れのせいなのか、海外コンサルタントは圧倒的に足りません。 あなたのサポートを待っている企業が必ずあるはずです。 本ブログを通じて、少しでも海外コンサルタントに興味を持ってもらい、海外コンサルタントの世界に参加してくれる仲間が増えてくれれば、駐在している国はもちろん、日本も元気を取り戻してくれることと確信しています。 ぜひ仲間になりましょう!