お金を配って貧困は救えるのか?
私が仕事の主戦場にしているフィリピンでは貧困率が高い。
15%くらいある。
都市部のオフィス街にもホームレスは多い。
通勤途中の道路にいつも寝ている人を見る。
物乞いは日常の風景。
フィリピンはキリスト教国。
だからなのか国民性なのかは定かでないが、物乞いにお金を渡したり、食事を上げたりする人をよく見る。
日本人の感覚では、そんなものを人様からもらったら感謝しそうなものだが、特に感謝する様子はない。
どうもあげる方ももらう方もそれを当たり前だと思っているようだ。
車に乗っていても、信号のたびに車の窓越しにお金を催促される。
フィリピン人はよく余った小銭をあげている。
一日やっていれば結構稼げそう。
それで生活できなら毎日でもやるんだろうなあ。
お金をせびることが仕事のよう。
このように国民は政府に期待していない。
期待されていないからなのか政府も特になにか目立ったアクションをしているわけでもない。
国民同士が支え合ってなんとかその日を生きている。
潤沢ではないにしても政府にお金がないわけではない。
優先順位の問題。
国民の善意に依拠しているホームレス。
ではお金を配ったら貧困は解決するのか?
自分の答えはNO。
これはお金の性質による。
お金はそのお金を上手に使ってくれる人のところに流れるようになっている。
なぜかはよくわからないがお金持ちのところにお金が集まっている。
これはお金持ちはお金の上手な使い方を知っているから。
例えば100億円。
普通の人はどうやったらお金が喜ぶ使い方ができるか想像できない。
100億円でなにが買えるかが想像できないから。
でもお金持ちは知っている。
100億円の有効な使い方を。
だからお金持ちにお金が集まる。
それで有効な使い方をするからさらにお金が増える。
そうやってお金がお金を呼ぶ仕組みになっている。
貧乏な人はお金を持ったことがない。
だからお金の使い方を知らない。
100億円渡してみたところで、せいぜい、家、車、旅行などに使ってあとは貯金して毎日貯金を削りながら生活することだろう。
これでは100億円だろうが10万円だろうがお金が減っていくのを見ているだけ。
でも貧乏人でなくても同じだと思う。
結局その額に見合ったお金の使い方を知らない、経験していないから。
これでは100億円が泣いているよ。
でもお金の使い方を知っている人は違う。
100億円を1,000億円、1兆円にしてくれるのだ。
これならお金も喜ぶ。
お金を増やす過程で仕事を作り出す。
仕事を作り出せばそこで働く人が増える。
働く人が増えれば彼らの家族がちょっといいご飯が食べられるようになる。
ちょっと旅行にも行ける。
税金も増えるので政府もハッピー。
こうやってお金持ちはお金で人だけでなく、国にもハピネスを届けることができる。
誰にお金を回した方がいいか。
答えは自ずとわかるだろう。
お金はバカじゃないのだ。
お金が来ないならそれはあなたのせいということだ。
あなたがそのお金を持つ力量がないとお金に判断されている。
お金を使うにも技術が必要。
訓練が必要。
それがいいたかった。
お金があればそれでOKということじゃないってこと。
金額に応じたお金が喜ぶ使い方があるのだよ。
お金に認めてもらえる人になろう。
きっとお金からあなたに寄ってくる。
仲間に加えてくれと。