USCPAのフィリピンライフ
USCPAの企業経営日記

フィリピン企業の経営日記【Vol.7:お金配りは貧困を救うのか?】2025.01.04

お金を配って貧困は救えるのか?

私が仕事の主戦場にしているフィリピンでは貧困率が高い。
15%くらいある。
都市部のオフィス街にもホームレスは多い。
通勤途中の道路にいつも寝ている人を見る。
物乞いは日常の風景。
フィリピンはキリスト教国。
だからなのか国民性なのかは定かでないが、物乞いにお金を渡したり、食事を上げたりする人をよく見る。
日本人の感覚では、そんなものを人様からもらったら感謝しそうなものだが、特に感謝する様子はない。
どうもあげる方ももらう方もそれを当たり前だと思っているようだ。
車に乗っていても、信号のたびに車の窓越しにお金を催促される。
フィリピン人はよく余った小銭をあげている。
一日やっていれば結構稼げそう。
それで生活できなら毎日でもやるんだろうなあ。
お金をせびることが仕事のよう。

このように国民は政府に期待していない。
期待されていないからなのか政府も特になにか目立ったアクションをしているわけでもない。
国民同士が支え合ってなんとかその日を生きている。
潤沢ではないにしても政府にお金がないわけではない。
優先順位の問題。
国民の善意に依拠しているホームレス。
ではお金を配ったら貧困は解決するのか?

自分の答えはNO。

これはお金の性質による。
お金はそのお金を上手に使ってくれる人のところに流れるようになっている。
なぜかはよくわからないがお金持ちのところにお金が集まっている。
これはお金持ちはお金の上手な使い方を知っているから。

例えば100億円。

普通の人はどうやったらお金が喜ぶ使い方ができるか想像できない。
100億円でなにが買えるかが想像できないから。
でもお金持ちは知っている。
100億円の有効な使い方を。
だからお金持ちにお金が集まる。
それで有効な使い方をするからさらにお金が増える。
そうやってお金がお金を呼ぶ仕組みになっている。

貧乏な人はお金を持ったことがない。
だからお金の使い方を知らない。
100億円渡してみたところで、せいぜい、家、車、旅行などに使ってあとは貯金して毎日貯金を削りながら生活することだろう。
これでは100億円だろうが10万円だろうがお金が減っていくのを見ているだけ。

でも貧乏人でなくても同じだと思う。
結局その額に見合ったお金の使い方を知らない、経験していないから。
これでは100億円が泣いているよ。

でもお金の使い方を知っている人は違う。
100億円を1,000億円、1兆円にしてくれるのだ。
これならお金も喜ぶ。

お金を増やす過程で仕事を作り出す。
仕事を作り出せばそこで働く人が増える。
働く人が増えれば彼らの家族がちょっといいご飯が食べられるようになる。
ちょっと旅行にも行ける。
税金も増えるので政府もハッピー。
こうやってお金持ちはお金で人だけでなく、国にもハピネスを届けることができる。

誰にお金を回した方がいいか。
答えは自ずとわかるだろう。
お金はバカじゃないのだ。
お金が来ないならそれはあなたのせいということだ。
あなたがそのお金を持つ力量がないとお金に判断されている。

お金を使うにも技術が必要。
訓練が必要。

それがいいたかった。
お金があればそれでOKということじゃないってこと。
金額に応じたお金が喜ぶ使い方があるのだよ。

お金に認めてもらえる人になろう。
きっとお金からあなたに寄ってくる。
仲間に加えてくれと。

ABOUT ME
ようちゃん
こんにちは! 本ブログの運営をしているようちゃんです。 学生時代は部活(水泳部)とバイトに明け暮れ、勉強はほったらかし。大学4年生の時に就活しながら1年生と授業を受ける講義もあり、リクルートスーツを身にまとったおっさんは新入生に白い目で見られながらもなんとか卒業にこぎつけた。 英語が好きだったこともあり、将来はなんとなく海外で働いてみたいなあとぼんやり思っていました。 そこで、大手総合商社を中心に、海外駐在できたり、世界を飛び回れる仕事をやらせてもらえそうな会社を選んではひたすら受けまくりました。 運よく海外に拠点を広げ続けている上場企業の商社に入社できました。 入社前の先輩社員との懇談会で台湾やイギリスなどに駐在経験があった社員から海外駐在時の話を聞くことができ、自分も同じようなキャリアを描けるのかもと社会人人生を楽しみにしていました。 しかし、配属先は経理部に。経理なんてなにをする部署なのかもわかっていませんでした。一体いつになったら海外に行けるのか。そんな不安とともに社会人生がスタートしました。 結局新卒から10年ほど上場企業の正社員として経理部で働きました。その間に紆余曲折がありながらもUSCPA(米国公認会計士)のライセンスを取得。 当時の後輩がインドに赴任したことをきっかけにバックオフィス周りの指導やサポートを行っていました。その後輩は営業経験しかないのに、インド法人を丸ごと任されてしまい、営業以外の仕事をどうしたらいいのか困っていました。私は営業はできませんが、経理を中心とした事務系の仕事はある程度アドバイスできました。当時としては大したサポートにはなっていなかったとは思いますが、それでもとても感謝されました。 そこで思いました。 海外に出ている日本人は同じように困っているに違いない。それなら今の会社だけでなく、たくさんの会社をサポートできるかもしれない。 このインドに放り込まれた後輩をサポートしたことがきっかけで、自分の人生設計を見直した結果、上場企業の正社員という安定した地位を捨て、2015年に突然フィリピンに移住し、海外コンサルタントとして働き始めました。給料が日本にいた時の3分の1近くになって嫁に怒られ、嫁ブロックにあいながらも何とか凌いでいます。 私の予想通り、海外に出た日本人の駐在員は困っていました。 そこで海外コンサルタントの出番です。 日本の常識は海外ではなかなか通じません。 とは言っても、日本のやり方でビジネスを進めていく必要がある場面もたくさんあります。 だからこそ海外コンサルタントは必要なのですが、少子化のせいなのか、若者の海外離れのせいなのか、海外コンサルタントは圧倒的に足りません。 あなたのサポートを待っている企業が必ずあるはずです。 本ブログを通じて、少しでも海外コンサルタントに興味を持ってもらい、海外コンサルタントの世界に参加してくれる仲間が増えてくれれば、駐在している国はもちろん、日本も元気を取り戻してくれることと確信しています。 ぜひ仲間になりましょう!