USCPAのフィリピンライフ
USCPAの企業経営日記

フィリピン企業の経営日記【Vol.8:米中の覇権争いの行方。日本は蚊帳の外か?】2025.01.29

ブルームバーグのニュースを見ていたら衝撃を受けたので共有したい。

ブルームバーグによれば、
「中国のDeepSeek(ディープシーク)が高性能AIモデル開発に成功。」
「エヌビディアの時価総額は1日当たりの減少額としては米企業史上最大を記録。」
「メタはAI関連のプロジェクトに今年は最大650億ドルを投じる計画。」
「マイクロソフトもデータセンターの建設で今年度に800億ドルを投じる計画。」
「中国はIT人材の数と人件費の両面で優位。中国にとって最大の資源は人口と、巨大な製造拠点かつ巨大な需要」
「中国の台頭を遅らせることを狙った米国の輸出規制の限界を露呈。」
「AIブームで高まった米電力需要への期待、DeepSeekの登場で一転」

ご存じの通り、米国と中国は今は喧嘩している。
それも世界覇権をかけて。
米国は中国で一儲けしようと考えていたに違いない。
それはそうだ。
人口が多い上に、国土も広い。
でも物資も技術も足りなかった。
だから物資を与え、技術を教えた。
いっぱい工場も作ったし、お金もばらまいた。人も送った。

米国だけじゃ足りないから、日本を誘った。
日本にもたくさんお金を出させた。技術も出させた。人も出させた。
日本は過去の経緯から負い目があり、戦勝国アメリカに言われたら断れない。
日本も乗った。
それを見た世界がみんな乗った。
それで中国はどうなったか。
誰がどう見ても世界一の製造大国になった。

中国は米国や日本の価値観とは違う。
アメリカは分かっていた。
でも国が発展すればその価値観を変えられると思っていた。
アメリカは傲慢だった。
中国の考えが変わるどころか、儲かったお金でせっせとアメリカを倒す武器を作っている。

自分の誤りに気が付いたアメリカはいまさら手のひら返しで中国に牙をむいている。

でももう遅かった。

今の状況は冒頭のブルームバーグのニュースの通り。
アメリカは急いで中国に高い関税をかけることで中国で作ったものを買わない戦略に。
しかし、中国はもうAI開発に成功。安いものをたくさん作って外国に売る戦略はやめた。
ものを輸出しないなら、関税がいくらであろうと関係ない。
情報が国境を越えても関税はかからない。
中国国内の製造拠点は残る。
これは輸出用ではなく、中国国内向け。

トランプ当選が一歩遅かった。
中国の戦略勝ち。

でも、人の国のことばっかりを言っていられる状況じゃない。

日本は悲惨。

前述の通り、製造拠点はアメリカにそそのかされて中国に渡してしまった。
技術者もついでに。破格の好待遇でエンジニアを引き抜かれている。
彼ら日本の企業戦士たちはもう高齢者。
いまさら日本に戻ってきてもう一回馬車馬のように働いてくれというのは虫が良すぎる。
しかも年収は前と同じ。世界で日本だけ給料が上がっていないのは周知の事実。

そもそも日本には人がいない。気合いの入った若者もいない。
給料が上がっていなくて、物価高で、夢も持てない日本なら当然だ。彼らに責任はない。

AIブームに乗ろうと思ったら、日本だって乗れたはず。
しかし、そこに政治が邪魔をした。
AIには大量の電力が必要。
その肝心の電力を政治家が安くしない政策ばかりを打ち出す。
むしろ電気代を高めて国民を苦しめる政策ばかりを選んで出す。
AIなんて夢の話。

製造拠点なし、電気なし、人なし、というないない尽くしの日本。

さあどうしたものか・・・。

ABOUT ME
ようちゃん
こんにちは! 本ブログの運営をしているようちゃんです。 学生時代は部活(水泳部)とバイトに明け暮れ、勉強はほったらかし。大学4年生の時に就活しながら1年生と授業を受ける講義もあり、リクルートスーツを身にまとったおっさんは新入生に白い目で見られながらもなんとか卒業にこぎつけた。 英語が好きだったこともあり、将来はなんとなく海外で働いてみたいなあとぼんやり思っていました。 そこで、大手総合商社を中心に、海外駐在できたり、世界を飛び回れる仕事をやらせてもらえそうな会社を選んではひたすら受けまくりました。 運よく海外に拠点を広げ続けている上場企業の商社に入社できました。 入社前の先輩社員との懇談会で台湾やイギリスなどに駐在経験があった社員から海外駐在時の話を聞くことができ、自分も同じようなキャリアを描けるのかもと社会人人生を楽しみにしていました。 しかし、配属先は経理部に。経理なんてなにをする部署なのかもわかっていませんでした。一体いつになったら海外に行けるのか。そんな不安とともに社会人生がスタートしました。 結局新卒から10年ほど上場企業の正社員として経理部で働きました。その間に紆余曲折がありながらもUSCPA(米国公認会計士)のライセンスを取得。 当時の後輩がインドに赴任したことをきっかけにバックオフィス周りの指導やサポートを行っていました。その後輩は営業経験しかないのに、インド法人を丸ごと任されてしまい、営業以外の仕事をどうしたらいいのか困っていました。私は営業はできませんが、経理を中心とした事務系の仕事はある程度アドバイスできました。当時としては大したサポートにはなっていなかったとは思いますが、それでもとても感謝されました。 そこで思いました。 海外に出ている日本人は同じように困っているに違いない。それなら今の会社だけでなく、たくさんの会社をサポートできるかもしれない。 このインドに放り込まれた後輩をサポートしたことがきっかけで、自分の人生設計を見直した結果、上場企業の正社員という安定した地位を捨て、2015年に突然フィリピンに移住し、海外コンサルタントとして働き始めました。給料が日本にいた時の3分の1近くになって嫁に怒られ、嫁ブロックにあいながらも何とか凌いでいます。 私の予想通り、海外に出た日本人の駐在員は困っていました。 そこで海外コンサルタントの出番です。 日本の常識は海外ではなかなか通じません。 とは言っても、日本のやり方でビジネスを進めていく必要がある場面もたくさんあります。 だからこそ海外コンサルタントは必要なのですが、少子化のせいなのか、若者の海外離れのせいなのか、海外コンサルタントは圧倒的に足りません。 あなたのサポートを待っている企業が必ずあるはずです。 本ブログを通じて、少しでも海外コンサルタントに興味を持ってもらい、海外コンサルタントの世界に参加してくれる仲間が増えてくれれば、駐在している国はもちろん、日本も元気を取り戻してくれることと確信しています。 ぜひ仲間になりましょう!