こちらは経営のド素人が、フィリピン企業を経営する日々をリアルにお届けする日記です。
企業経営に興味がある方
これから起業&独立して生計を立てていこうとしている方
海外で働いてみようと思っている方
フィリピンに駐在予定の方
こうした今後フィリピンで企業経営に携わる予定のある方の参考になればと思い、日々のリアルな経営上の悩み、悲しみ、喜び、不安などをどんどん共有していきます。
と言いながらも、自分のリアルタイムな姿を記録しておきたいっていう意図も大きいです。
やはり、人間は忘れてしまう生き物です。
今はとても悩んでいることでも、時間が経つとすっかり忘れてしまったり、当時を美化してしまうこともあります。
あとで見返した時に、自分の経営スキルの向上や成長を実感したいという意味でも記録は残しておこうということです。
それが皆さんへの参考になれば嬉しいですし、同じ境遇の方の心理的助けになればもっと嬉しいです。
2023年1月より突然フィリピン企業の経営を任されました。
それまではずっと現場責任者として立ち振る舞ってきましたが、ついに独り立ちせよということで会社の経営を任されることになりました。
独り立ちと言っても、日本には親会社があるわけなので、大したことないじゃんと思われると思いますが、今の会社は基本放置プレーなのです。
いい意味で言えば信頼してくれて全部任せてくれている、悪い意味では無関心といった感じです。
急に業務範囲が広がったというか、経営をするということは会社の業務はすべて自分の責任になったということです。
ざっと列挙してみても以下の業務です。
営業(売上獲得、顧客対応)
人事(採用、労務管理、福利厚生)
総務(事務所の場所、家賃、社用車、住居、備品、内装、社内行事)
経理(月次決算、年度末決算、支払管理、小口現金管理、小切手管理、資金繰り)
経営企画(商品開発、予算策定、予算管理)
業務(各業務の管理、成果物の管理、人員管理)
たぶんもっとありますが、ぱっと思いつくものだけでこれだけあります。
これらの業務の全責任を負うということです。
従業員は40名ほどです。
さすがに自分で全部を細部まで管理するのは不可能です。
そこで、各部門の部長に基本的には任せることになります。
でも任せるということは、なにかあった時は最終的には自分で責任を取る覚悟をしていなければならないということを意味します。
その覚悟ができないなら任せるべきではありません。
当然ですが、人がやっていることなので、日々なにかしらの事件やミスは起こります。
それは仕方がないことです。
ミスや問題が起きることはしょうがないです。
が、
私としては、以下を気を付けています。
ミスや問題が起きた時に素早く報告してもらうこと
そのミスや問題に対するリカバリーの提案をしてもらうこと
リカバリー提案を自分で選択して決めること
ミスや問題の原因を分析し、再発防止策を講じて社内で共有すること
この繰り返しで、少しずつミスやトラブルに強い組織を作っていきたいと思っています。
従業員に浸透させるためには、ミスや問題が起きても怒らないこと、と思っています。
もちろんこちらとしては怒り心頭なのですが、怒ってしまったことに対して怒ったところで何も変わりません。
なにより、怒られた従業員はやる気がなくなってしまうでしょう。
そして最悪の場合、今後はミスや問題が起きても報告してくれなくなるかもしれません。
なので、私としては社内の部長クラスの社員にはよく言い聞かせています。
どんなに小さなミスや問題でも報告してほしい。
報告してくれたら怒らない。
でも報告しなかったら徹底的に怒る。
こうしてできるだけ報告しやすい環境を整えるように気を付けています。
もちろん日々よくコミュニケーションを取ることで、お互いの距離を近くしておくことは必須です。
普段しゃべらないのに、ミスがあった時だけ報告させるのは厳しいでしょう。
そういう意味では、コミュニケーションの頻度を意図的に増やすということは意識するようになりました。
経営者によっては、
従業員に舐められたくない
従業員とは距離を取った方がいい
従業員とはあまり話さないようにしている
自分の威厳を保ちたい
といった感じで、コミュニケーションを取らない方もいると思います。
正直私もこれには悩みました。
でも今の時点では、威厳よりも問題の早期発見を優先することに決めました。
もちろん馴れ馴れしくしてくる社員もいます。
ムカつくことも多いです。
それでも報告がなくなることで、問題の発見が遅れるリスクを優先しました。
これが吉と出るか凶と出るかはきっとこの日記の中で明らかになればいいなあと思います。
まとめ:従業員とのコミュニケーション頻度を上げてみる
やはり利益を稼いでくれているのは、経営者ではありません。
中で働く末端の従業員です。
彼らが毎日出勤して手を動かしてくれるからこそ成果物をクライアントに納品できるのです。
クライアントはもちろん大事ですが、クライアントを満足させる成果物を提供してくれている従業員にまずは目を向けてみる所から始めてみよう、という感じです。