文系の学部に通っている学生の中には、将来は世界を飛び回る仕事がしてみたいとぼんやりとでも思っている方がいると思います。今のグローバル化された時代において、国際的な仕事を行うことは誰にとっても他人ごとではありません。そんな厳しい時代にある中で生き残っていくために必要なことがあります。今回は学生である今のうちから身に付けておかなければならないことについて記事にしたいと思います。
世界を飛び回れる人が足りない現実
最近はグローバル企業の日本法人トップに日本人が就任するケースが増えてきました。日本にある会社なのだから日本人がトップになることは当たり前だと思うかもしれませんが、一昔前まではグローバル企業などの世界中に拠点を構える企業は日本の法人であってもトップは日本人ではありませんでした。それが最近はマクドナルドの原田さんやGEの藤森さんなど純ジャパニーズが日本のトップを率いたことは驚くべきことです。
ところが、そんな喜ばしいニュースはニュースになるくらいですからまだまだほんの一握りです。日本は高齢化社会にもかかわらず出生率の低下に伴い急激な人口減少が起きています。世界はアジアを中心にどんどん成長しているのに日本だけが縮小しているような状態です。皆さんも日常生活の中で外国人が増えた感覚はありませんか。私は2015年からフィリピンに住んでおり、コロナ禍でここ2年間日本に帰れませんでしたが、ついこないだワクチン接種のために日本に一時帰国した際、衝撃を受けました。空港の係員がほとんど外国人、コンビニやファーストフード店でもほとんどの店員が外国人でした。いかに日本人が足りていないか、人手不足になっているかがよくわかります。それに加えて最近の若い人は海外に関心がないと聞きます。それは日本の中で日々暮らしていても「こんなもんだろう」といった具合に贅沢ではないにしてもなんとか生きていけているからだと思います。
これは日本の危機です。
日本の外に目を受けてみれば、アジアではどこの国も年率6%~7%という成長を遂げており、それと同時に給料も上がっているわけです。日本はどうでしょうか。日本の中央銀行は成長率2%が目標ととても低い目標を掲げているにもかかわらず、実際には2%も成長しないのが日本なのです。これでは日本がほかの国に追い抜かれてしまうのは時間の問題でしょう。海外に興味がない、日本の中にずっといたいと言っている若者でも、日本にいたら食べていけない現実に直面し、そのうち日本人は海外に出稼ぎに行かなければならないかもしれません。今はベトナムやフィリピンの人が日本に出稼ぎに来ていますが、彼らの国は日本の3倍~4倍のスピードで毎年成長していますから、そのうち彼らも日本に来る必要がなくなり、今度は日本人が彼らの国に出稼ぎに行かなければならない時代がやってくるのかもしれないのです。
働くフィールドを世界に広げられないと仕事がなくなる
人間は食料を食べないと生きていけません。ところが日本には日本にいる人全員に食べさせるだけの食料はありません。農林水産省のデータによれば、日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースでも66%しかないのです。要するに、カロリーが低いものばかり食べていてもエネルギーが足りなくて人間は栄養失調になります。ですからカロリーベースでは38%の食料分しか日本で作っていないのです。これは海外から食料が入ってこなくなったら日本にいる人は全員は生き残れないということを指します。
食料だけではありません。
日本には冬があります。冬には暖かくしないと死んでしまいます。暖かくするためには電気が必要ですが、最近は電気を作るにも値段が高くなっています。電気は停電が起こると作れなくなりますから電気だけでは危険です。そこで石油を持っておく必要がありますが、石油は日本では生産できません。石油も外国から買わないといけないのです。こちらも外国から石油を買えなくなったら冬に凍死して死亡する人が出てもおかしくありません。実際北海道で原発が稼働していなかった時に地震が発生したことで発電所がストップし、北海道が停電になりました。冬の北海道で停電によって電気が使えなくなったら凍死する人が出ても全くおかしくありません。
車はガソリンで動きます。今は電気自動車やトヨタが水素燃料自動車を開発中ですが、まだまだ自動車はガソリンで走るものがほとんどです。ガソリンは海外から輸入していますから、ガソリンの輸入がストップする、もしくはガソリンが高すぎて買えないという事態になったら車も動かせなくなるのです。
このように考えると日本国内にいれば安心、海外に目を向ける必要はないということは決して言えないでしょう。
事実として昔に比べて海外への依存度が高くなっています。
それは単純に人の数が増えているからです。
人は食べなければ生きていけません。服を着ます。靴を履きます。体は成長して大きくなります。そのたびに食べる量は増える、着る服のサイズは変わる、シチュエーションによって靴も1つでは足りません。このように必要な食糧、物資がどんどん増えていくため、日本の中だけでは生産が追い付かないのです。
そこで最近は「役割分担」が一般的になりました。
これはつまり、「得意な人が得意なことをやる」「得意でない人は得意な人に任せる」という発想です。この発想を元に食料や製品が作られています。
昔は日本は生産大国でした。あらゆるものが日本で作られていました。車、冷蔵庫、テレビ、洗濯機などなど日本で作っていました。ところが今はどうでしょうか。すべてを日本国内だけでまかなっていることはほぼないでしょう。ある部品は中国で生産、組み立てはマレーシア、最終チェックはタイなど一つの製品を作るために国をまたいだ分業体制になっているのです。
これを世の中で一言で「グローバル化」とか「グローバル時代」と呼んでいるのです。
グローバルというと難しく聞こえますが、経済の世界では「国境がなくなった」という意味です、国境がないので地球を1つの働く場所と捉えてみんながそれぞれの得意分野を持ちそれぞれの強みを活かして働くようになっているということです。
ですから日常的にあなたが手にしているものも、日本国内で完結しているものはほぼありません。自分の意思とは関係なしに、あなたも世界とつながっているのです。だから働くフィールドを日本に限定することは時代の流れと真っ向からぶつかることになります。世界の流れが「世界分業体制」なのですから、それにあがなうことはかなり難しく、現実的ではないでしょう。それであればあえてこの波に乗る方が楽です。この波に乗れなかったら日本国内にいても生きていくことが難しくなるでしょう。
世界を飛び回る人に共通することを知ることから始める
世の中はグローバル時代に突入した。地球が一つの働く場所と捉えられて国境がなくなった。そんな世の中で生き残るためには世界を飛び回れる人になる方が楽だという話でした。しかもそれに気が付いている人がまだまだ少なく、茹でガエル状態な人が多いこの日本では世界を飛び回れる人が圧倒的に少なく、足りていないという現実があります。
ですからこの記事を見つけてここまで読んでいるあなたにはぜひ世の中を飛び回れる人材になってこのアリ地獄から一刻も早く抜け出してほしいという思いがあります。
私は2015年からフィリピンに移住し、色々な日本人を見てきましたが、世界を飛び回れる人に共通する特徴があることを見つけました。
それが以下です。
交渉力
日本人力
係数感覚
詳細は需要があれば別途記事にしたいと思いますが、とにかくあなたもこれらを順番にマスターしていけば、きっとこの日本のアリ地獄から抜け出し、世界を飛び回れる人材になれることでしょう。そしてそれが実現した暁にはあなたができたことを同じようにできる人を見つけて、あなたが育ててあなたの分身をどんどん作っていってほしいと思います。
どれも一朝一夕には身に付けられないことですが、この中で最も早く、そして確実に身に付けられることがあります。それは「係数感覚」です。
係数感覚というとなにやら難しそうとか、自分は文系だから関係ないやと思った学生も多いことでしょう。でもここで言う係数感覚とは数学の難しい方程式や大学受験時代に暗記させられた小難しい理論とはまったく遠いもので、むしろ文系っぽい「感覚」のことです。
要するにある数字を見たときに、その数字が秘めている物語、ストーリーが頭の中を駆け巡る。そういう感覚のことを言います。そしてその物語を元に次の戦略を立案し、実行に移していく。世界を飛び回る仕事をしている人はみなこの感覚を持っています。決して数学的な数字ではなく、数字の裏側を読む能力ということなのです。
この係数感覚は数学的な力とは一切関係ありません。大学受験の時に数学を専攻していなかったからとか自分は数ⅠAしかやっていないから駄目だとかそんなことは一切気にする必要はありません。後天的に今からでも身に付けられるスキルですし、他の能力に比べれば圧倒的に短時間で身に付けられる能力です。
今日新しく始めの一歩を踏み出そう
世界を飛び回る仕事をするには、まずは係数感覚を磨くことです。なぜなら短時間にしかも確実に身に付けられるからです。英語力も大事ですが英語力を伸ばすには結構時間がかかります。ですから英語も一刻も早くそして毎日でも触れることが必須です。ですからできれば係数感覚と英語力は同時に鍛えた方がいいです。
そんな時間ねーよ!
といったお叱り、諦めの声が聞こえてきそうですが、実は両方を満たす最適な勉強方法があります。
詳しくはこちらにリンクを貼っておきますので、そのまま読み進めてください(無料ですので安心してください)。
日本はヤバいです。世界が成長している中で日本だけが取り残されています。日本のサラリーマンの給料は全然上がっていません。アメリカなどの先進国ですら給料があがっているのに、です。今やシンガポールにも抜かれました。知ってますか?シンガポールでの大卒の初任給は約40万円なんですよ!シンガポール人と日本人で大卒ならばそんな能力に差はないはずです。それなのにどうですか?日本の大卒は。いまだに20万円にも届いてないんじゃないですか。これが現実です。日本は置いていかれてるんです。世の中が成長している間に日本はおいてけぼりになっているわけです。それも毎年差がついているんです。日本は泥船です。かなり浸水しています。それでもまだ大丈夫、まだ平気といっているんです。日本はタイタニック号です。もう船内に水が入っています。そんな船内で悠長にディナーを、ダンスを楽しんでいる場合じゃないです。一刻も早く脱出しなければなりません。
ぜひ今回の記事が日本沈没船脱出のきっかけになればと思います。