未経験だけど経理に転職したい方が増えてきたように思います。経理は専門職で簿記の知識などある程度勉強しなければ仕事にならないことが多く、即戦力を期待される中小企業への転職は難しい反面、上場企業の経理への転職ならチャンスはあると思います。経理の魅力とともに経理の経験を通したキャリアの描き方を解説します。
筆者の概要について
こちらのブログにアクセス頂き、ありがとうございます。
簡単に自己紹介します。
年齢:30代後半
経歴:中堅大学卒→上場企業就職→経理部に配属→情報システム室に異動→突然の退職&フィリピン移住→コンサルティング会社に転職→海外生活満喫中(現在)
大学時代は体育会水泳部で水泳とバイトを繰り返す日々。
大学卒業まで勉強らしい勉強はなし。
就活で内定をゲットするも、バリバリの営業会社なのに営業に向いていないという判断で、なぜか経理部に配属。
簿記という単語すら知らない状態で仕事スタート。
借方貸方を「かりほう、かしほう」と読み先輩からため息が出る始末。
入社後簿記3級も取れない有様。なんとか2回目で合格するも、2級もあえなく撃沈し、会社命令でなぜか坊主に(今の時代ではパワハラ認定確実か)。
会社の先輩からは「いつ辞めるの?」という変なプレッシャー(パワハラ!?)を毎日のように浴びせられて心が削られる毎日を過ごす。
営業中心の会社なので仕事ができてもまったく評価されず悶々とした年月を過ごすこと約10年。
自分を高めたい一心でスキルアップに励む。この頃にUSCPAを取得。しかし会社の評価は変わらず。むしろめんどくさいやつ扱いに。
経理に嫌気がさし、部署異動希望。なぜかプログラマーチックな部署へ転身。
ところが、コンピュータを相手に仕事はできないと自分の限界を悟り、退職を決意。
経理の経験を買われ、フィリピンでの就職先が決定。
環境を変えるべくフィリピン移住を独断で決断。
家族にフィリピン移住を伝えるも、猛反対に合い撃沈。
なんとか家族の説得に成功し、晴れてフィリピン移住。
経理の経験を活かしながらUSCPAとして日系企業のサポートに邁進中。
20代で経理未経験。経理の経験を積みたいなら上場企業がベストな理由
経理は専門職なので新卒で経理部に配属されるならともかく、転職して経理をやりたくても経理の経験がないために希望の会社に入れないことがあると思います。私は新卒で入社した会社がたまたま上場企業で、たまたま経理部に配属されたので、ある意味強制的に経理の経験を積むことができました。当時経理部だけでも20名以上はいましたから、それなりの規模で仕事してましたし、それだけの人数がいれば退職者もそれなりに出ます。その場合は外部から新たに募集して穴埋めをしていくわけですが、その全てが経理経験者でした。しかも、中小企業でバリバリに経験を積んできた20代後半から30代前半くらいの働き盛りの方々ばかりでした。経理の経験がない人はいなかったと思います。
ですので、最初に言っておきたいのですが、上場企業なら経理未経験でも楽に入れるということが言いたいわけではありません。しかし、中小零細企業の経理に応募するよりは、上場企業の経理の方が確率が高いのでは?というのが私の持論です。
上場企業のメリット①:業務が仕組化・システム化されている
経理未経験者でも上場企業であれば経理職に就ける可能性があるのは、これが一番大きい理由です。
というのも、上場企業の経理では業務が既に仕組化されており、かなりの部分がITの技術を使ってシステム化されています。
これはつまり、経理知識が浅くても、その仕組みに乗っかって、マニュアル通りに業務をこなしていけば、ある程度経理の専門家チックな形に仕事が仕上がるように業務が設計されているためです。
つまり、ITや業務工程などにそれなりの設備投資を含めた資産が既に会社の中で出来上がっているので、あとはその仕組みに沿ってきちんと仕事をこなしてくれる人であれば、それなりの成果が出るようになっているのです。
このように、経理の専門的な仕事であっても、ある程度であればそもそも経理の知識がなくても仕事ができる環境が用意されているため、やる気さえあれば経理業務の担い手になれる可能性はあるということです。
上場企業のメリット②:経理に必要な一通りの業務が存在する
これは上場企業の最大のメリットですが、上場企業は上場しているがゆえに様々な経理事務が存在します。その中には中小企業には存在しない仕事もあります。
例えば、上場企業は株式をマーケットに公開しているので、四半期ごとに株式市場に成績を発表する義務があります。また、金融庁にも別途報告をしなければなりません。しかも、その報告内容は自社で準備し、作成するものではあるものの、第三者にチェックされてから、第三者がその報告書が大体合ってるものなのか、全然信用できないものなのか、その第三者の意見書を添付しなければならないルールになっているので、これがかなりの重労働なのです。第三者も責任ある独立した立場で意見を述べなければなりませんから、それなりの時間とお金を使って報告内容をチェックするので、会社側も自分たちの報告書の妥当性を証明するためにそれなりの時間と労力を使って仕事をしていきます。
この第三者というのは監査法人という団体で、最終的に意見書をまとめることができるのは、公認会計士と呼ばれる国家資格者であり、資格がなければ仕事をすることが許されない独占業務となっています。
このように上場していない会社では絶対に学べないような追加の業務が学べる機会があるのも上場企業の魅力です。
上場企業のメリット③:業務が細かく分割されている
こちらも中小企業にはないメリットとして、上場企業の経理業務はとにかく幅広です。特に連結決算といって、グループ会社や子会社などを多く持っている会社は特にそうですが、会社としての成績はグループ会社や子会社の成績を合算して報告する必要があります。そうなると、どうしても人手が多くかかることになりますし、はっきり言って経理の経験や簿記の知識などがなくてもできる仕事はたくさんあります。そういった経理の本丸の仕事でなくても、経理の仕事とは何ぞやという部分に触れることができる機会が与えられているのも上場企業経理のメリットです。
例えば、私が新入社員として4月に入社したばかりの頃は、経理の経験はおろか簿記の知識もなかったわけですから、純粋な経理業務をこなす能力はありませんでした。そのため、経理のアシスタント的な仕事をこなすことに終始したわけですが、最初の仕事は経理の書類が入っている段ボール箱の整理と仕入先に送付する債務残高確認書の封詰めでした。経理業務というのはとても多くの書類が生み出される仕事です。今でこそDXなどと言って電子化することになっているケースが多いかもしれませんが、当時はまだまだ紙に打ち出してそれを数年間保管しておくというのが習わしでした。そうなると大量の紙とそれを保管するための大量の段ボール箱が必要となり、それらもどの箱にどんな書類が入っているのか管理する必要があるわけです。さらに会社内の事務所に収まる量ではないので(100箱以上はあった)、外部の倉庫会社に委託して預けていました。必要になった時に倉庫会社に依頼して必要な段ボール箱を持ってきてもらい、使い終わったらまた箱に入れて倉庫会社に戻すといったことも立派な仕事でした。ただ、こういう仕事をしていると、どんな書類は何年間保存しないといけないだとか、経理にはこんな書類があるんだなとか、直接的に経理の実務に携わっていなかったとしても現場で色々と経理業務の周辺知識を学べるのは大変なメリットです。
債務残高確認書の封詰めも、書類の宛先と封筒の宛名を間違えたら大変なことになりますので、細かい仕事ではありますがとても重要な仕事であることを勉強できましたし、決算の時に相手の会社に残高を直接確認するという仕事があるということを学べたのも大きかったです。
これらはほんの一例ですが、こうした細かい仕事も含めて経理には様々な仕事がありますから、経理のど真ん中の仕事に携わらなかったとしても経理でできる仕事はたくさんあります。このような経理の周辺業務からど真ん中の経理業務まで広く学ぶ機会があるのが上場企業の経理の魅力です。
経理で経験を積むメリット・デメリット
経理の未経験者が上場企業の経理で経験を積むメリットはご理解頂けたかと思います。
ではそもそも経理で働く魅力とはなんでしょうか。
なぜわざわざ未経験の経理に飛び込むのでしょうか。
未経験の仕事というのは、経理に限らずハードルは高いものです。実際に仕事をしている側からすれば大したことないと思っていても、未経験者からすれば未経験であるがゆえに心理的な抵抗が強く、どうしてもネガティブな発想に取りつかれてしまい、結局足を踏み出せないということもあると思います。そこで、経理未経験者の方に経理で経験を積むメリットを紹介したいと思います。ただ、メリットばかり紹介してもバランスが悪いので、デメリットも紹介します。ぜひ今後の経理への転職の足掛かりにしてもらえたらと思います。
経理で働くメリット
経理で経験を積むメリットは色々あると思いますが、ここでは私の経験則から経理で働くメリットを紹介したいと思います。
ビジネスを学べる
帳簿の作り方が分かる
帳簿を必要とする人の気持ちが分かる(帳簿を作る意味が分かる)
専門家になる道がある
順番にコメントしてみます。
会社全体でやっていることが数字の流れと共に分かる
経理という仕事の中で一番重要な仕事は何と言っても決算書を作成することです。決算書とは簡単に言うと、会社の成績表みたいなもので、どれくらい儲かってるのか、どんな財産を持っているのか、何にお金を使っているのかなど会社でのお金の儲け方や使い方が分かる表のことです。しかもそれぞれ数字を伴っていますから規模感も分かります。これにより、自分の会社のことが分かるようになります。上場企業の場合は、将来の売上や利益の目標値も市場に宣言しなければなりませんし、絵に描いた餅にならないような仕組みも整えられているのでそれなりの信頼性を持った数値となっているのです。これで過去はもちろん未来に向けてどういう取り組みや成績の予想になるかも分かりますから自分の会社の将来性なども分かるようになるのです。
ビジネスを学べる
上述とも重なりますが、数字の流れが分かるのは財務諸表が読めるからです。財務諸表が読めるということは、お金の流れが分かるということですから、その会社がどのような強みを持って、市場にどれくらい受け入れられているのか、どういう商流で会社が利益を生み出すことができているかなど、お金を稼ぐ仕組みを学び取ることができます。つまり、数字を伴ってビジネスを学べるということです。
そしてこの財務諸表というのはその作成基準がルールで決められていますからどの業界でも同じように作成されます。つまり、財務諸表が読めるということは、儲け方が分かるということであり、これは業界をまたいで使えるスキルとなります。
帳簿の作り方が分かる
経理で働く最大のメリットは財務諸表の作成過程が分かることでしょう。経理で働かない限り、実際の財務諸表がどのような過程を経て作成されているのかは知る由もありません。上場企業ともなればその作成プロセスは膨大です。なにせ会社の全取引を一つの表に反映させなければならないのですから、各部署で起きたことを書類に起こし、それを集めて一つの表に盛り込むようにする必要があるからです。どの部署から、どんな情報を、いつまでに、どんな形式で集める必要があるかなど綿密な計画と実行が欠かせません。このような帳簿の作成の仕方が目の前で分かるようになるのは経理で働くメリットですね。
帳簿を必要とする人の気持ちが分かる
上述の裏返しですが、帳簿の作成過程が分かると、その帳簿を必要としている人の気持ちも分かるようになります。つまり、なぜその帳簿が求められているのか、帳簿を作る意味が分かるようになります。帳簿を必要としている人は様々ですが、それは取引先だったり、株主だったり、銀行だったり・・・色々な人が注目しています。海外からも求められているので世界中の人が見ている可能性があります。そういった帳簿を必要としている人たちがどんな気持ちで自社で作成した財務諸表を見たいと思っているのかに思いをはせることができるようになります。そうなればより気持ちを込めて財務諸表を作成することができるようになりますし、自分の仕事の意味を見いだせたり、やりがいにつながったりもします。
専門家になる道がある
経理は専門職です。経理はどの会社でも、どこの業界でも求められている機能です。経理を究めればどこでも働くことができます。なんなら海外でも働けます。経理の最高峰はCFO(最高財務責任者)か監査役でしょうが、最近はそのポジションに行くためには実務経験だけでなく、資格要件もあるようなので、最高峰まで上りつめてみたいと思っている方は、今から資格だけは取得しておいた方がいいでしょう。経験は後からついてきますから大丈夫です。
経理で働くデメリット
メリットだけ紹介して終わるのもバランスが悪いので、デメリットも紹介します。
私の経験則からのデメリットですので、若干私の主観(文句?愚痴?)が入ってしまうことはご容赦ください・・・。
残業が多い
人間関係に悩む
減点主義による評価(間違えないで当たり前の世界)
褒められない・感謝されない
モチベーションを保つのが難しい
常に勉強。アップデート必須。安定を求めるならやめておいた方がいい
順番にコメントしてみます。
忙しい
経理のデメリットとしては基本的に常に忙しいことです。それは経理にはショートカットが絶対にないからです。会社の中で予算が割り当てられていてその予算をクリアすれば中身は自分に任されているという仕事の場合、その予算をいつ、どのようにクリアするかは本人次第なので、うまくやれば一週間かかるところを、3日で終わらせるということができる人もいるでしょう。
しかし経理の場合はそうもいきません。会社の取引が増えればその分、処理する事務が多くなりますし、今まで一週間でできていた仕事を3日で終わらせるというのはほぼ不可能です。
このように経理というのは決まった仕事をとにかく順番にこなしていくことが求められるため、いつも忙しいです。
いろんな人に相談されまくるという事態も経理をさらに忙しくしています。これはメリットの裏返してとして、会社全体の数字を掴んでいるからこそ、会社のビジネスの流れが分かる経理だからこそ、他部署の人から相談を受けるのは経理です。「この商流は合法か」「この取引には税金はかかるのか」などなど、取引を行う上で担当部署が気が付かない部分、分からない論点について次々と相談が舞い込んできます。
これは通常業務以外の話ですから、当然仕事は積み上がっていくわけです。
忙しいということは学べるチャンスが多いということなので、自己成長につながる機会が多いという意味でもあります。
残業が多い
上述の話とも関連しますが、経理は残業が多いことでも有名です。それは上述の例が原因となっていることもありますが、上場企業の例で言えば確実に第三者機関への報告業務がモッコリあることが原因です。
残業が多いことについて気になる方はこちらの記事も参考にしてみてください。
人間関係に悩む
経理は関わる人が多いゆえに人間関係で悩むことも珍しくありません。さらに各部署から相談され、最後の登竜門とも言われたりするので、その相談事項の内容や重さはかなりのものがあります。なにせお金が絡む相談が多いので神経を使います。
経理の人間関係について不安な方はこちらの記事も参考にしてみてください。
減点主義による評価(間違えないで当たり前の世界)
経理は数字を扱いので、仕事でミスしたりすると確実にどこかに異常が出て結局明るみに出てきます。人間ですから誰しもミスをすることはありますし、それは当然想定されてしかるべきと思いますが、なぜか経理は間違えないで当たり前と思われている気がしてなりません。逆に言えば間違えると減点されるわけですから、完璧に仕事をこなして普通の評価というのは結構つらいものがあります。
経理の人事評価について不安な方はこちらの記事も参考にしてみてください。
褒められない・感謝されない
経理は基本褒められることはありません。決算書を作ったからといって誰も感謝してくれません。みんな当然だと思っています。営業が売上を上げたり、新しい顧客を捕まえてきたらとても褒められます。うまく営業することで既存顧客に新しい商品を提供して顧客から感謝されます。でも経理の場合はうまく決算を締めたからといって感謝されることはありません。
このように経理というのはその仕事自体はとても専門的で会社にとっても世の中にとってもとても大切で、インパクトのある仕事をしているのにもかかわらずプラスの評価を受けることはありません。
ミスしたり、納期に送れたりすることで怒られることは日常茶飯事です。怒られると言っても、上司に怒られるだけでなく、役員や社長からはもちろんのこと、証券取引所、株主、金融庁など幅広くかなりの度合いで怒られるのです。まあそれだけインパクトのある重要な仕事をしているという証拠なのですが、現場にいる人間からすれば気持ちのいいものではありません。
モチベーションを保つのが難しい
上述に関連しますが、基本減点方式での評価となっているのが経理なので、モチベーションを上げづらいです。何かやらかすと怒られてしまうので、新しいことや難しいことに挑戦する気が無くなっていきます。「どんどん失敗しろ」なんてよく聞いたものですが、そんなことしてたらきっと金融庁に怒鳴られまくることでしょう。株式市場からの評価も下がります。だから経理の場合は失敗できないのです。そうするとどうなるかというと、「何にもせんでおこう」という空気になって、言われたことしかやらなくなるのです。それは減点方式での評価と相まって、何も起こさなければ評価は上がらないけど下がりもしないという絶妙なバランスを保つことができるようになります。こうやってどんどんコンサバな部隊になっていくのが経理です。そんなところに長くいると息ができなくなる人もいますし、そんな環境が心地よくて長く働く人もいます。私はそんな環境でモチベーションを保つのが難しくなり、結局退職してしまいました。
私の退職話は以下の記事を参考にしてください。
常に勉強。アップデート必須。
経理はコンサバな世界です。しかし、コンサバだからと言ってなにもしないで、ただただ右から左に業務をこなしていればいいわけでもありません。経理は専門職なので常に情報のアップデートが必要です。経理が仕事をする上で基礎となる会計基準、財務報告基準、税法やその他関連法規は刻一刻と時代の流れに合わせて変化しています。経理はそれらの最新情報を入手し、常に自分の知識をアップデートしていかなければなりません。実はこれが結構大変です。日本のルールのみならず、海外における同様のルールを抑えていかないといけないので、日々勉強です。ですから、安定を求めるなら、経理はやめておいた方がいいと思います。常に自分の腕を磨き続けなければ付いていけない業種でもあるのです。
経理で経験を積んだ後のキャリアアップは?
未経験の方が経理の仕事を経験することは、いずれどの道を進むにしてもとても意味のあるキャリアになると思っています。
では経理を経験した後の仕事にはどのような選択肢があるのか?
以下の選択肢を検討してみてはいかがでしょうか?
ちなみに、私は経理を経験したあと、海外に出ました。
別の部署に異動してみる
別の会社に経理として転職する
資格を取得して専門性を高める
海外に出る
そのまま経理を究める
経理は専門職です。将来的にはなくなる仕事などと言われることもある経理ですが、それは入力作業などの単純作業のことで経理の仕事は入力作業だけではありません。経理というのはとても曖昧なものなので、人間の判断が必ず必要です。もし人間の判断がいらず、YESかNOでどんどん進められる仕事なのであれば今でも自動化は可能なはずです。ということは、自動化していない作業があるのであれば、それを自動化することでもっと効率よく仕事ができるかもしれないと考えられるのが経理のベテランです。その勢いで突き進めば、いずれはCFO(最高財務責任者)や監査役など経理の頂点というべき役職の専門職への道も開けてくることになります。
別の部署に異動してみる
経理の業務経験を持って、別の部署に異動して職種の変更を行うことも可能です。経理の知識と経験が土台となって、会社やビジネスのより深い理解につながったり、経理目線での専門的な業務遂行が可能になるかもしれません。また、経理は会計システムや販売管理システム、生産管理システムなどシステム(ソフトウェア)との相性も抜群です。経理の実務が分かっているシステムエンジニアは情報システム部門であればほしい人材なはずです。
別の会社に経理として転職する
経理という仕事はどの会社にも必ず存在する機能です。つまり、経理を経験すると、業界をまたいで転職することが可能となります。もちろん業界や会社ごとに考え方やルールは違うのでそれらは別途勉強する必要はありますが、経理業務という大枠ではどの会社でも変わりません。このように業界をまたいだ転職ができるのも経理ならではですね。
資格を取得して専門性を高める
経理は専門職です。実務経験を積んでいけば自然と職人にはなれるのですが、それだけでは飽きてしまう人は経理関係の資格を目指して自分の技に磨きをかけるのも一案です。経理系の資格は様々にありますが、私のオススメは以下です。
日商簿記3級(会計の基礎を学ぶ)
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日商簿記2級(会社経理の全体像を学ぶ)
↓
BATIC(簿記を英語で習得)
↓
英検/TOEIC(英語の基礎力を底上げ)
↓
ITパスポート(ITの基礎は身に付けておいた方が〇)
↓
米国公認会計士(英語+会計+ITの総仕上げ)
これ以外にも学んでいきたいという方は以下もオススメします。
税理士
中小企業診断士
米国公認管理会計士(USCMA)
米国税理士(EA)
米国公認経営管理士(USCFM)
公認内部監査人(CIA)
「経理の実務経験+専門資格=最強」です。
実務のおさらいにもなりますので、資格取得はオススメです。
海外に出る
経理はどの会社でもどの業界でも同じように存在します。つまり、これは海外でも同じということです。だから経理経験者は海外でも働けるようになります。英語を身に付ける必要があるのと、会計を英語で理解できるようにしておく必要があるのですが、日本語で勉強しておけばすぐに覚えられるはずです。英語で会計を勉強する場合は以下ですね。
米国公認会計士
米国公認管理会計士(USCMA)
米国税理士(EA)
米国公認経営管理士
海外就職に興味がある方は私の体験談を参考にしてください。
まとめ:未経験でも飛び込んでみる価値あり!経理は全ての仕事の基礎になる。
いかがでしたでしょうか。経理未経験でも経理で働く姿が想像してもらえたら嬉しいです。経理はビジネスマンの基礎となる知識や経験を得られるとても実りが大きい部署です。その後の部署異動や転職にも活きてきますから、経理を経験することはオススメです。新しく知識を学ばないといけないので楽ではないですが、その分将来に大きく成長するチャンスがありますから、ぜひ未経験だったとしても挑戦してもらえたらと思います。応援しています!