USCPAのフィリピンライフ
価値/意味

【USCPA】経理実務経験なし+USCPA=意味ない【経理職への転職は厳しい】

USCPA(米国公認会計士)の資格を取得すれば経理未経験でも転職できるのか。

よく聞く疑問ですが、経理職を10年経験した私からすれば、転職はできるけどやめておいた方がいいというのが結論です。

経理職と言えば簿記の世界が思い浮かびますが、USCPAは簿記の資格ではありませんので経理職に直接役に立つ資格ではありません。

経理未経験でUSCPAの資格を取得するのであれば、転職先は経理職以外も視野に入れてみてください。

USCPAを取得すれば経理未経験でも経理職に転職できるのか?

結論はYESです。

しかし、転職の目的が給料を上げたいとか残業が少ない楽な仕事に就きたいといったことであれば、絶対にやめておいた方がいいです。

経理職に転職するのであれば、その転職の目的が基礎から経理の経験を積みたい経理の実務を勉強してみたいという場合に限ります。

もしくは外資系の会社であれば転職の可能性は広がります。

というのも、日本ではUSCPAという資格がまだ一般的に認知されていませんし、知っている人がいたとしても、そんな人材をどうやって社内で活用したらいいのかわからないのです。

日本では公認会計士を社員として採用するという動きはほとんど見られませんから、活用方法について経験値がなく、採用側も困ってしまうのです。

日本企業とは対照的に外資系企業であれば経理職でもUSCPAを採用してくれる可能性はあります。

海外では経理部に会計士がいることは当たり前になっていますから、一般的な経理部員であってもUSCPA保有者を採用することは十分に考えられますし、将来的に経理部長などの要職に就ける可能性もあります。

USCPAを取得する理由は明確に。経理職に転職するだけならUSCPAはむしろ邪魔。

経理職を目指してUSCPAを取得しようとする方がいますが、経理職に転職するだけであれば、USCPAはむしろ邪魔な存在です。

それは経理の仕事をするだけであれば、USCPAの知識はいらないからです。

むしろUSCPAはハイスペックすぎて煙たがられるだけです。

日本においてはUSCPAを経理部で社員として受け入れる土壌はまだないと思った方がいいでしょう。

USCPAのことを知らないのでUSCPAを評価できないのです。

経理職というのはある意味専門職というか技術職といった感じです。

ですから、資格という肩書よりも実務経験が何よりも重視される職種なのです。

なぜなら、会計という一定のルールはあるものの、現実の世界ではそのルールをどうやって当てはめたらいいのかという解釈がポイントになるからです。

解釈は教科書には載っておらず、経験値が物を言うのです。

この解釈ができる、実務に応用することができる能力にこそ価値があるのであり、そのルールを知っていること自体にはほとんど価値がありません。

だからUSCPAだろうが簿記1級だろうが資格を持っているだけのペーパードライバーは実務の世界ではまったく使い物にならないのです。

USCPAなのでちょっとわかりにくいかもしれませんが、運転免許は持っているけど公道に出たことがないドライバーと、免許は持っていないけど毎日サーキット場で練習しているドライバーはどちらが運転できそうかわかりますよね。

医師免許取りたての医師とブラックジャックを比べてもどちらが仕事ができるかわかるでしょう。

USCPAもまったく同じです。

USCPAはただの免許でしかありません。

免許を持っていることが仕事がバリバリこなせることとイコールではないのです。

経理職を探している会社は、明日からバリバリ経理の実務をこなせる人を採用したいわけで、免許を持っているだけで実務ができない人はいらないのです。

もちろんそれを分かったうえで基礎からちゃんと実務を経験していきたいという方であれば転職してもいいとは思いますが、その場合はUSCPAを持っていることは考慮されませんから給料は安くなります。

採用する会社側がUSCPAの資格を求めていないのであれば当然と言えば当然ですが、せっかく苦労してUSCPAを取得したのに、その努力をまったく評価してくれない仕事に就くのはちょっと残念な気がします。

もちろん本人の意思や希望次第ですから、それによって自分が思い描くより良いキャリアを進めるなら全く否定しません。

経理未経験でUSCPAを活かして会計業界で働きたいなら監査法人がオススメ

後ろ向きな話ばかりしてしまいましたが、経理職を経験することは否定しません。

経理職は専門職・技術職であるため経験がなりよりも大事であり、だからこそ経験豊富な経理職経験者はとても貴重な存在なのです。

経理はどんなに小さな会社にもありますから、経理職を経験している人はこれからも職に困ることはないでしょう。

まさに手に職をつけたいなら経理職がオススメです。

このため経理職の方には資格は不要です。

ですからUSCPAを取得しても経理職では評価してくれないのです。

経理職にUSCPAが不要なのですから仕方がないことです。

ではUSCPAは意味ないのか。

そんなことはありません。

USCPAは大いに意味がある資格です。

ただ経理職では使えなかっただけです。

ではどこでUSCPAは使えるのか。

それが監査法人です。

USCPAを取得後、実務経験を積みたいなら監査法人がオススメです。

USCPAの資格は本来会計監査を行うために必要な資格です。

ですからUSCPA取得後に会計の世界で実務経験を積みたいなら、監査法人が最も活躍できる仕事場なのです。

もちろん監査法人は日本では日本の公認会計士の独壇場ではありますが、それでも監査は人手が必要な仕事ですからUSCPAの採用も積極的に行っています。

監査法人であれば監査の仕事を通じて様々な会社をのぞくことができますから、ある意味監査法人の次の転職先を見定める上でもとても貴重な機会だと思います。

監査業務は幅広い仕事を経験できますから、きっと次の転職先にもプラスに働くことでしょう。

もちろんUSCPAとして実務経験を積むのには最適です。

まとめ:経理職への転職は実務経験が必要。経理未経験なら経理職以外への転職を検討しよう

経理未経験で経理職に転職したいなら転職は可能です。

しかし経理職は実務経験が重要視される職種ですから、USCPAを保有していることは評価されません。

経理業務にこだわりがないのであれば、経理職以外をオススメします。

会計の経験を積みたいのであれば監査法人への転職を検討しましょう。

監査法人であれば様々な会社の中身を見ることができますし、キャリアとして監査法人で働いたことがマイナスになることはありません。

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ABOUT ME
ようちゃん
こんにちは! 本ブログの運営をしているようちゃんです。 学生時代は部活(水泳部)とバイトに明け暮れ、勉強はほったらかし。大学4年生の時に就活しながら1年生と授業を受ける講義もあり、リクルートスーツを身にまとったおっさんは新入生に白い目で見られながらもなんとか卒業にこぎつけた。 英語が好きだったこともあり、将来はなんとなく海外で働いてみたいなあとぼんやり思っていました。 そこで、大手総合商社を中心に、海外駐在できたり、世界を飛び回れる仕事をやらせてもらえそうな会社を選んではひたすら受けまくりました。 運よく海外に拠点を広げ続けている上場企業の商社に入社できました。 入社前の先輩社員との懇談会で台湾やイギリスなどに駐在経験があった社員から海外駐在時の話を聞くことができ、自分も同じようなキャリアを描けるのかもと社会人人生を楽しみにしていました。 しかし、配属先は経理部に。経理なんてなにをする部署なのかもわかっていませんでした。一体いつになったら海外に行けるのか。そんな不安とともに社会人生がスタートしました。 結局新卒から10年ほど上場企業の正社員として経理部で働きました。その間に紆余曲折がありながらもUSCPA(米国公認会計士)のライセンスを取得。 当時の後輩がインドに赴任したことをきっかけにバックオフィス周りの指導やサポートを行っていました。その後輩は営業経験しかないのに、インド法人を丸ごと任されてしまい、営業以外の仕事をどうしたらいいのか困っていました。私は営業はできませんが、経理を中心とした事務系の仕事はある程度アドバイスできました。当時としては大したサポートにはなっていなかったとは思いますが、それでもとても感謝されました。 そこで思いました。 海外に出ている日本人は同じように困っているに違いない。それなら今の会社だけでなく、たくさんの会社をサポートできるかもしれない。 このインドに放り込まれた後輩をサポートしたことがきっかけで、自分の人生設計を見直した結果、上場企業の正社員という安定した地位を捨て、2015年に突然フィリピンに移住し、海外コンサルタントとして働き始めました。給料が日本にいた時の3分の1近くになって嫁に怒られ、嫁ブロックにあいながらも何とか凌いでいます。 私の予想通り、海外に出た日本人の駐在員は困っていました。 そこで海外コンサルタントの出番です。 日本の常識は海外ではなかなか通じません。 とは言っても、日本のやり方でビジネスを進めていく必要がある場面もたくさんあります。 だからこそ海外コンサルタントは必要なのですが、少子化のせいなのか、若者の海外離れのせいなのか、海外コンサルタントは圧倒的に足りません。 あなたのサポートを待っている企業が必ずあるはずです。 本ブログを通じて、少しでも海外コンサルタントに興味を持ってもらい、海外コンサルタントの世界に参加してくれる仲間が増えてくれれば、駐在している国はもちろん、日本も元気を取り戻してくれることと確信しています。 ぜひ仲間になりましょう!