USCPA合格者必見!フィリピンならUSCPAで学んだことを生かして転職できます!
このページを開いたということはUSCPAに合格されましたね?
おめでとうございます!
合格までの道のりが長かった方、USCPAは簡単だとか言われて気楽に始めてみたものの、中々合格せずに途中であきらめかけた方、様々な困難を潜り抜けてきたと思います。
そんなあなたが次に考えることは、いかに元を取るか、どうやって活用していこうか、ということだと思います。
その選択肢の一つとして「USCPAとして転職してフィリピンで働く」ということをご紹介していきます。
USCPA取得を転機に転職や海外就職を検討されているあなたの助けになればと思います。
USCPAは海外で活躍できるのか?
USCPAは使えないとか、USCPAは取得しても意味ないとか、色々な意見を聞くことがあると思います。何となくネガティブな意見を聞く機会が多いかもしれません。それらを聞くたびに「折角取得したのに・・・」と残念な気持ちになる方も多いのではないかと思います。
確かに一面ではそういう意見が当てはまることはあります。でも所詮は資格です。資格は使い方次第です。生かせるところで生かしましょう。USCPAは大変応用が効く資格ですが、海外で活躍する方にはもってこいだと思います。
海外でこそUSCPAが生かせます!
そもそもの話ですが、USCPAはアメリカの公認会計士の資格です。ですから当然アメリカで生かすことは可能なわけですが、USCPAの特徴として試験自体が英語で行われたことです。アメリカの資格なので当たり前ですが、これこそ海外で生かせる大きな理由です。USCPAに合格した方はUSCPAを勉強しているときから嫌というほど会計や税務に関する専門用語を英語で見聞きしてきたはずです。普通の方であれば日本語でも知らないような語彙を英語で勉強してきたわけです。日本人の方にとってはとても大変なことだったと思いますが、この苦労が海外で仕事することで英語で勉強しておいてよかったと思えるようになります。
USCPAはフィリピンで生かせるのか?
意外かもしれませんが、フィリピンではビジネスにおいては英語を使用します。マニラ近辺においてはフィリピン人同士の会話ではタガログ語を使用することになりますが、私のような外国人を混ぜた会議の場合は英語になります。だからUSCPAを取得した人にとっては全く問題ないんです。
フィリピンではUSCPAで学習したことがそのまま生かせます!
フィリピンの会計基準はPFRSというIFRSのIをPに置き換えただけのもので、ほぼ国際会計基準を採用しているんです。USCPAを勉強した方であればIFRSも少し勉強されていると思いますので違和感はないと思います。
税金に至ってはアメリカの税法とかなり似ていると思います。フィリピンはアメリカの影響を強く受けていると感じます。これもUSCPA学習者にとっては有利ですね。
USCPAがフィリピンで働くメリットは?
ここからUSCPA取得者がフィリピンで働くメリットについて触れてみたいと思います。
私が思いつくだけでこれだけあるのできっと他にもあると思います。
USCPAがフィリピンで働く場合の選択肢は幅広い!
私はUSCPAを生かしたいと思ったので、会計や税務を専門にしている会社で働くことを目的に転職しました。海外で働くのは初めてだったので、自分の知らない分野に挑戦するのは避けました。住む場所も変えた上に仕事の分野も変えてしまうとストレスが大きいと思ったからです。
実際にフィリピンに来て働き始めると意外なことに気が付きました。
日本人で企業で働いている人が想像以上に少ないんです!
でも日本からフィリピンへの投資は相当大きいです。その分フィリピンの国自体も日本に期待しています。
日本からの投資でもほとんどが製造業なので、製造のプロの日本人が社長と兼任で本社から派遣されるケースが多いように思いますが、製造のプロであっても会計や税金のプロではありませんので、バランスシートってなに?みたいな人も結構いると思います。
日本の本社から会計のプロを派遣できる大手の会社はまだいいですが、中小企業ともなると本業の製造の方は派遣できても、経理の方は本社にも人がいなかったりするので派遣したくてもできないケースは多いです。
しかも英語でってなればかなり難しいことは想像できますね。
そこでUSCPAのような英語で会計・税務が分かる人は重宝されるんです。
幅広い理由は会計のプロが少ないから。
今は日本は人材不足ですから、各分野のプロ(製造のプロ、営業のプロ、経理プロなど)をそれぞれ派遣できれば一番いいのでしょうか、そこまで人材が潤沢な会社はないでしょう。
なにしろ今やマーケットは全世界ですから、フィリピンにばかり大事な人材を投入することはできません。ベトナムにだって拡大したいし、タイやマレーシアだって大きな市場です。
そういうわけでフィリピンにだけ経理の方を派遣するわけにはいかないので、どうしても経理のようなバックオフィスの人材は派遣されることが少ないです。だから経理人材の需要は本来は高いんです。
企業側の事情もさることながら、会計士や税理士の事情もあります。まず、会計士や税理士で海外に打って出ようという方が少ないです。
私は日本の公認会計士や税理士の資格は所有していないので偉そうなことは言えませんが、日本の公認会計士や税理士の方はもともと日本国内で専門家として働くことを目標に難関な試験に挑まれているのでわざわざ海外で働くことは考える必要がないと思います。私だってそのような日本の国家資格を保有したら海外にいくなんて考えなかったかもしれません。
そういうわけで海外にいこうという専門家が圧倒的に少ないです。しかも海外にいこうという専門家がいても、第一候補はニューヨーク、ロンドンになるし、アジアで働こうと思っていたとしてもシンガポールか香港が選択肢になりますので、「フィリピンで働きたい!」なんて言う方はほぼいません。
ですので、そもそもフィリピンを自分の専門を生かす場所としてとらえている方が非常に少ないというのはフィリピンの魅力と思います。
自分の好きな業界もしくは経験してきた分野を選択しよう。
今まで書いてきた通り、どの分野においてもフィリピンでは慢性的に会計・税務の分野は人材不足です。ですので、読者の方でフィリピンではたらいてみようかなと思われた場合は、自分の好きな業界や経験してきた分野に飛び込むのがいいと思います。不安要素は少しでも減らしていた方がいいですよ。自分が馴染みにある業界や分野であれば1~2年もすれば慣れてくるので、そこから改めて方向性を考えてみてもいいと思います。一度飛び込んでみれば別の視点が出てくるかもしれません。
タガログ語が話せないのに働けるのか?
タガログ語はフィリピンでの共通語となっています。
でもフィリピンは島が7,000以上もあり、言語も100以上あります。
しかも、日本語の方言というレベルとは比べ物にならないくらい、それぞれ全然違う言語なんです。だからやはりフィリピンであっても共通語は必要で、それがタガログ語というマニラ周辺で話されている言語なんです。タガログ語も一種の方言です。ただ話者が多かったのと、首都で話されていたので自然と共通語になったようです。
日本で有名なフィリピンのセブ島はセブにあるので、セブアノ語です。セブの方にとってはタガログも英語も大差ありません。ほとんど外国語扱いです。私の会社のスタッフが言ってましたが、セブのクライアントと電話で話すときは「英語」を使うそうです。セブの方もタガログ語は当然話せますが、やはり「セブアノ語なまり」が出てしまうので嫌なんだそうです。だからわざと英語で会話するんです。
セブの方からしたらマニラは都会だそうで、何やら日本人には見えない「壁」のようなものを感じます。その話はまた今度別のブログで書きたいと思います。
フィリピンはビジネスは全て英語で行われます!
政府発行の通達や法律文など全て英語で書かれています。政府としても英語で書いた方が楽なんですね。ですので、フィリピンでは英語も共通語になっています。
意外かもしれませんが、どんなフィリピンの言語も基本は話すための言葉なんです。だからフィリピン人でもタガログ語で文章を書けないことも多いです。そりゃ本屋に行けば英語の本しかないし、そうなると学校の教科書も全部英語だし。日本の国語の授業のように「タガログ語の授業」というのも存在するそうですが、圧倒的に英語に触れる機会の方が多いので英語を使った方が「楽」だそうです。ちなみに、タガログ語は他の言語から借用していることが多く、語順はタガログ語なのに単語は英語を使う、なんてこともよくあります。
USCPAなのに英語が苦手。文章を読むのは何とか大丈夫だけど話すのは苦手なのに大丈夫か?
この悩みや不安を持たれている方は結構多いのではないでしょうか。
でも結論的には全く問題ありません!!
英語は片言でも大丈夫です!
もちろんかっこいいネイティブな英語が話せた方がいいに決まっています。でもフィリピンでは片言の英語でも全然問題ありません。むしろ少しでも英語を話そうもんなら、お!?あなた英語できるの??すごいですねー!って言われます。HelloでもGood morningでもいいんですが、それができれば英語ができると思われるのでハードルはかなり低いと思ってもらって大丈夫です。逆に考えたらそうですよね?フィリピン人が「おはようございます!」なんて言ったら、あれ?日本語出来るのか!って思いますもんね。
そしてこれは国民性だと思いますが、フィリピン人は日本人の英語でもきちんと聞いてくれます。分からなかったら聞き返してくれます。何より一生懸命聞こうとしてくれるので一回で通じなくても何度も言えば分かってくれます。やはり人間なんですね、まさに気合で会話は成立します!大事なのはむしろ伝えようとするその心です。
そのうち適当にしゃべっていても通じるようになってしまうので、むしろ英語が下手にならないように注意しなければなりません。私はフィリピンにきてから英語が下手になった気がします(涙)。
USCPAがフィリピンで働く場合の注意点
最後にフィリピンで働く場合の注意点をいくつか書きたいと思います。
注意点は人によって違うとは思いますが、よくあるすれ違い(?)を書きます。
その①:役割の確認(マネジメント?現場?)
これはあなたのやりたいこととリンクしますので注意した方がいいでしょう。
私は元々会計や税務の手を動かす仕事(会計で言えば決算書を作ったり仕訳を起こしたりすること、税務で言えば税務申告書を作ったり、課税所得を計算したりすること)がやりたくて転職しました。
ところが、フィリピンにきて分かったことは、そういう手を動かす仕事はフィリピン人の会計士や会計学を学んだスタッフがやるんですね。だから基本的には日本人はそういう手を動かす仕事はやらないんです。
それでも私は手を動かして実務を覚えたかったので、上司に了解を得た上で、かつまたフィリピン人の会計士にお願いして作業をやらせてもらう機会を得ました。数ヶ月間は自分で手を動かしながら、また周りのフィリピン人会計士やスタッフに教えてもらいながら実務をやっていましたが、数か月以上は続かなかったですね。
というのも、会社のお客様は日系企業なので、日本人とのやり取りは私がやるしかないんですね。結局日本人に求められているのは、会社をきちんと運営すること、仕事を獲得すること、お客様をケアすること、などに限定されていくので、やはりマネジメント的な仕事をすることになってしまうんです。
もちろん実務を継続することもできたのかもしれませんが、正直忙しすぎてできないです。毎日夜中の12時くらいまで仕事していましたけど、それでもやりきれなかったです。私の仕事が遅かったというのはあるかもしれませんが、私には続かなかったですね。
それでも実務を学べたのは良かったと思います。
ですから、皆さんもマネジメントをしたいのか、実務をしたいのかはよく見極めた方がいいです。
その②:待遇面の確認(給与、手取り?、福利厚生、家、勤務場所、通勤手段)
待遇面は会社によりけりです。っていってしまうと話が終わってしまうのですが、一番大事なのは、現地採用になるか駐在員になるかが分かれ目です。
会社によっても違いますが、概ね駐在員は家は会社から与えられます。家賃の上限が決まっていて自分で選ぶか、会社が選んでくれる場合もあります。勤務場所と家が離れているときは社用車を用意してくれるでしょう。日本へたまに帰る時の渡航費用は会社が負担してくれることが多いです。ところが、会社から派遣されているということで、行動制限が付くことがあります。例えば、大手ですと公共交通機関の使用は禁止とかこのエリアは立ち入り禁止とか。たまに知り合いで飲み会をやる時でも今度〇〇で飲み会やるから行きましょう!って言っても、あ、そこは会社から立ち入り禁止されているから行けません、なんて言われることもあります。また折角慣れてきたころに異動になってフィリピンを離れなければならないこともあります。大手だと2~3年で交代、長くても4~5年くらいですね。私がフィリピンに来たときにフィリピン歴の先輩だった方もどんどん帰国されてしまい、寂しいです。
現地採用は駐在員とは違い、全て自分で手配することになるケースが多いです。その代わりフィリピンから異動することもありませんし、行動制限もないですね。
私は現地採用も駐在員も両方経験していますが、どちらが良いとか悪いとかはありません。自分の生き方によって合わせればいいと思います。
その③:フィリピン人と一緒に仕事をする覚悟を持つ
フィリピンで仕事をする限り、これは避けて通れません。
お互い様とは思いますが、フィリピンでは以心伝心は有り得ません。フィリピンでは日本のやり方はそのままでは通用しません。自分の英語力や伝え方に問題があることは否定できませんが、日本では何も問題ないと思われることでもフィリピンではうまくいかないことは多いです。
うまくいかなければイライラすることも多いですが、フィリピンにいることを忘れてはいけません。フィリピンにいる限りフィリピン人の協力なしに仕事は成り立ちません。
逆に日本人がいなければ日系企業の仕事をスムーズに受注できないことも事実です。
いつも思いますが、相手は人間です。同じ目標に向かって頑張っているのですから、持ちつ持たれつでうまく協力して頑張ってください。
まとめ:USCPAとしてフィリピンで働いてみよう!
如何でしたでしょうか。お伝えしたいことが沢山ありすぎて長くなってしましましたので、また細切れにして色々書きたいと思います。
USCPAを生かしていくのであれば、フィリピンはとてもいい環境だと思います。
ぜひ頑張ってください!